【プロ野球】あるときは今江敏晃、あるときは後藤光尊。しかしその正体は楽天・聖澤諒。貪欲なものまね力で成績回復 (1/2ページ)
「優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む」
アップルの共同創業者・スティーブ・ジョブズも引用した、天才・ピカソの名言である。
一流技術の応酬になるプロ野球とて同様だ。西武では山川穂高が中村剛也を、ヤクルトでは廣岡大志が山田哲人の打撃フォームを参考にするように、今季の楽天にもこの名言にならった男がいた。
その男は聖澤諒。周囲にアンテナを張り巡らし、よいと感じたものは積極的にトライ。その姿勢をつらぬいた聖澤諒は、限られた出場機会のなか、低迷していた成績のV字回復に成功した。
2015年は.264、昨季は.252に終わった打率を今季は.294に上げた。5月初めには「隠れ首位打者」に立つ活躍も見せている。
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■今江敏晃の得意技を習得。粘り打ちに磨きがかかった1年に
聖澤にとって今季は、さまざまな人に教えを請い、刺激を受けた1年になった。1月には國學院大を訪れた。力強い打撃を取り戻すため、母校を訪れて原点回帰。同大野球部総監督の恩師・竹田利秋氏のアドバイスを受け、2016年シーズンに備えた。
4月、聖澤は「バット投げ出し打法」を初披露する。
FAで入団した今江敏晃(来年から今江年晶に改名)の得意技を取り入れた。相手投手の低め誘い球。これまでなら空振りしてもおかしくなかったが、バットを投げ出すこともいとわず泥臭く当てていく。追い込まれても、しぶとく粘る。この意識が研ぎ澄まされ、過去3年間20%を超え、昨季は24%だった三振の割合は、今季は18%まで削減した。