【プロ野球】《阪急・オリックス韋駄天列伝》糸井嘉男が去る今、阪急、オリックスの盗塁王を振り返る (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■阪急最後の盗塁王・松永浩美

 松永浩美は1978年にドラフト外で阪急に入団。俊足を生かすために、スイッチヒッターに転向。1981年から1軍の試合に出場し、1985年に38盗塁で盗塁王に輝いた。2度のサイクル安打、1試合左右打席での本塁打6回などを記録し、史上最高のスイッチヒッターと恐れられた。

■世界の盗塁王・福本豊

 言わずと知れた、阪急ブレーブスのレジェンド・福本豊。1970年から1982年まで13年連続で盗塁王を獲得。通算1065盗塁、シーズン106盗塁はNPB記録だ。

 盗塁の成功の秘訣「3S(スタート、スピード、スライディング)」のなかで、福本はスタートを重要視している。ベンチから投手の投球フォームをじっくりと観察。また8ミリカメラで投手を撮影。牽制のクセを研究し、盗塁のスタートのタイミングを計った。

 福本は「スタートはとにかく思い切っていくことである」と述べている。盗塁に失敗しても、次に出塁したときも思いきりよくスタートを切る。実際、福本は1試合3盗塁刺を経験しており、通算299盗塁刺はNPB最多である。それほどスタートを恐れない選手だった。

■外国人選手の盗塁王

 1953年に来日し「黒いハヤブサ」と呼ばれたラリー・レインズ。来日初年度に61盗塁で盗塁王を獲得。翌年は首位打者に輝いた。また、1958年から3年連続で盗塁王に輝いたのが、チコことロベルト・バルボンだ。NPBで外国人選手が盗塁王を獲得したのは、阪急ブレーブスのレインズとバルボンの2人のみである。

■糸井の移籍で盗塁はどうなる?

 今季のオリックスのチーム盗塁数は104個だった。その約半数を糸井が走ったことになる。

 糸井がオリックスを去ることになり、オリックスの攻撃はどう変化するのか? 盗塁数が激減するのか、それとも盗塁を稼ぐ新たな選手が出てくるのか。ぜひとも、盗塁王争いをする選手が再び現れることを期待したい。

矢上豊(やがみ・ゆたか)
関西在住の山本昌世代。初めてのプロ野球観戦は、今はなき大阪球場での南海対阪急戦と、生粋の関西パ・リーグ党。以来、阪急、オリックス一筋の熱狂的ファン。プロ野球のみならず、関西の大学、社会人などのアマチュア野球も年間を通じて観戦中。
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