金正恩氏「朴槿恵暗殺」特殊作戦を公開 (2/2ページ)

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北朝鮮対米韓という構図では劣勢を強いられた正恩氏は1月と9月の核実験、また中距離弾道ミサイルの発射実験を強行し、必死で抵抗を試みながら反撃の機会を虎視眈々と狙っていたに違いない。

そして、韓国で崔順実ゲートをめぐり朴大統領が窮地に陥り、米大統領選でドナルド・トランプ氏が当選した直後から、金正恩氏の軍関係の活動が増え始める。

11月に南北軍事境界線に近接するカルリ島と長在島(チャンジェド)の防御隊を視察した際には、わざわざゴムボートに乗る姿を公開した。この写真には偽造説も囁かれているが、視察では「延坪島火力打撃計画戦闘文書」を承認するなど、極めて好戦姿勢を強めている。

つまり、金正恩氏は米韓の対北朝鮮政策に空白が生じているこのタイミングで劣勢から攻勢へ転じようとしているのだ。

韓国は、朴大統領に対する弾劾訴追案が可決したことで、国政が機能不全に陥っている。一方、ドナルド・トランプ次期米大統領は、「核で武装した北朝鮮が韓国や日本と戦争を起こしたとするなら恐ろしいことになるが、彼らが戦争をするなら、彼らがするのが当然」と述べている。

金正恩氏は、こうした状況を見据えて青瓦台襲撃作戦を公開しながら、米韓、とりわけ朴大統領に対して威嚇姿勢を強めているのだ。

一方、韓国の聯合ニュースによると、弾劾訴追案が可決され職務停止となった朴大統領は正恩氏が標的とする青瓦台で読書をして過ごしたという。北朝鮮は今から約半世紀前の1968年、朴槿恵氏の父親である朴正熙元大統領の暗殺を狙って青瓦台を襲撃した。俗に言う青瓦台襲撃未遂事件である。

歴史は繰り返すというが、朴槿恵大統領は父と同じく北朝鮮の暗殺対象になってしまったのだ。

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