天才テリー伊藤対談「嘉門達夫」(3)年齢なりのリアルを歌い続けたい (2/2ページ)

アサ芸プラス

テリー 今の若い人には、それが足りませんか?

嘉門 どぶろっくの「もしかしてだけど」なんて、すごく完成度の高い楽曲だと思うんですけど、ああいうのをもっとたくさん作っていかないと。

テリー さっきの「風刺詩人」じゃないけど、新しいものを常に感じる感性が大事ですよね。

嘉門 僕、今年やっと57歳になったんですけど、例えば80歳の気持ちを歌っている80歳のシンガーっていないな、と思うんですよ。その年齢になって、現役で「じゃあ次の曲、聴いてください。『あんたの介護は受けたくないです』」とか、「次の曲は『尿もれ』です」とか(笑)、今後もその年齢なりのリアリティが出せる歌は歌っていきたいですね。

テリー それをやるには、現役を続けていかないといけない。

嘉門 そうなんです。80歳でおもしろい歌を歌うためには、80歳になって急に歌い始めてもおもしろくならない。「先を見据えて、これからやらなきゃいけないな」とは最近よく考えています。

テリー 介護の他、どんなネタがありそうですか?

嘉門 サラリーマン川柳なんかに出てくるような、熟年夫婦の独特の距離感をネタにした替え唄とかも、けっこう作ってますよ。

テリー 嘉門さんにかかったら、この手のネタは無限だろうなァ。大ヒット曲のメロディに異次元の詞が乗っているから、おかしさがさらに倍増しちゃうんだよね。

嘉門 確かに、誰でも知っている大ヒット曲やCMをネタにすることにはけっこう神経を遣っていますね。一見、簡単そうに見えるのかもしれませんけど(笑)。

「天才テリー伊藤対談「嘉門達夫」(3)年齢なりのリアルを歌い続けたい」のページです。デイリーニュースオンラインは、嘉門達夫週刊アサヒ芸能 2016年 12/15号アミューズ桑田佳祐テリー伊藤エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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