ドクターXで大門が言った「私、バイトなので」の台詞の深い意味
10月期のテレビドラマは『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)が、12月8日放送の第9話の平均視聴率で22.6%と、2位以下を5%以上も引き離して圧倒的な人気ぶりだ。
しかし、米倉涼子(41)扮する女医の大門のある台詞が波紋を呼んだ。
大門の決め台詞は「私、失敗しないので」。しかし12月8日放送の大門はいつもと少々違った。勤務先の東帝大病院のライバルである慶林大病院の外科医夫人の手術を、何と慶林大で行うというものだった。無事に成功して東帝大に帰ると、院長から「どういうつもりだ!」の怒声を浴びせられる。すると大門は「私、バイトなので」と知らん顔をして見せた。
「大門はフリーランスの医師なので、基本的にはどこの病院の仕事を手伝っても構いません。病院の名誉争いよりも、人を助けることが医師本来の仕事です。でも、さすがに『バイトですから』は言い過ぎかもしれません」(医療事務従事者)
大門は常勤医師ではなく、フリーの非常勤医師だ。このような処遇の医師は病院に数多く存在するという。
もちろん、非常勤の医師が手術を手掛けたからといっておかしなことは何もない。特に人手不足の救急病院などは、一刻を争う生命に関わる場合に、適切な処置として手術に踏み切ることもある。
「非常勤の医師が手術すると聞くと、患者はやはり眉をひそめます。自分の体のことですから患者は不安になるのです」(医療系ライター)
非常勤の医師よりは常勤の医師が好まれるように、肩書だけで判断されてしまいがちだ。
「責任問題に発展する可能性もあることから、緊急的な手術をしないというアルバイトの医師も少なくありません。あくまで常勤が来るまでの“つなぎ治療”だけで、本格的な執刀の責任は常勤にやってもらう。最初から契約で手術しない医師もいるほどです」(同・ライター)
今回の大門のバイト発言は、こういう医療界の医師の処遇について、改めて考えさせられる深い台詞だったのだ。
「病院のホームページに、常勤でない医師には非常勤と記載するところもあります。急にいなくなるかもしれないという、病院側からのメッセージとして捉えることもできます」(同・ライター)
医師の世界にも正規と非正規の格差の波が押し寄せているのだ。
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