居住区域とは明確に分けられ、且つ一定の距離を保つ墓地「ネクロポリス」 (2/2ページ)
■世界最大級の地下墓地カタコンベもネクロポリスの一種
ただ、フランスのパリには、むしろ近代に入る前後の時期に作られた、ネクロポリス式の墓地がある。それは、カタコンベと呼ばれる巨大な地下墓地である。
このパリのカタコンベに葬られた遺体・遺骨は、中世〜ルネサンス・バロック時代の死者であり、本来パリの中心にあったサン・ジノサン墓地に葬られていた。フランス革命の始まる前年の1788年、サン・ジノサン墓地は廃止され、埋葬されていた遺体(遺骨)は、当時郊外であった区域に設けられた地下墓地に改葬された。
なお、サン・ジノサン墓地が廃止された理由は、何百年にも渡って一つの区域に大量の遺体を土葬し続けたことが原因とされる、人体の腐敗による有毒ガス発生のためであったという。こうしたことも、日本も含めて、少なくとも近代以降には宗教的に火葬を余りタブーとしない傾向がある文化圏で、近現代に火葬が積極的に採用されるようになった理由の一つであろう。
参考文献:「死の舞踏」への旅 踊る骸骨たちをたずねて、 ピラミッド・タウンを発掘する、 番と衆 日本社会の東と西