アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.1(2)ミッチーご成婚に便乗“あやかり結婚”

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アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.1(2)ミッチーご成婚に便乗“あやかり結婚”

 1959年、4月、皇太子明仁親王が正田美智子さんとご成婚、民間人で初めて皇太子妃になられた。そして国民から圧倒的人気を集め、ミッチー・ブームが起きた。

 しかもドミノ倒し効果か、前年の婚約発表以来、結婚したい男女が激増したのである。相手探しに悩む方の一助にと、高級な会員制クラブから街の結婚相談所まで大はやり。若い人ばかりでなく、中高年まで押しかけているというから驚く。

 アサヒ芸能1959年1月25日号では、大手町のホールで開かれたSソシアルクラブ結婚相談所で開かれた新年会を同行取材している。

〈「──私は永い間、海外の地で独身を続けてまいりました。日本へ“花嫁探し”に来たのは昨年9月のことでした。そして11月27日、皇太子妃決定を知ったとき、これは最大のヒットだと思いました。私は皇太子と正田美智子さんに限りなき感謝を捧げなければならないのかもしれません。そのニュースはひるみがちな私に勇気を与えたのですから……」〉と白髪の会社社長が、マイクの前でおだやかに語ったのだ。ミッチー・ブームの余波は意外なところに現れている。

●「ご清潔で、ご立派で、心から信頼でき、尊敬できる方です」が適齢期の女性の流行語になった。

●京都のあるパン屋さんは「当店では日清製粉のコナを使っております」黒墨で大書きして店頭に貼った。

●美智子さんの母校、聖心学園が人気になり。京都では「聖心に入れてやるから…」という裏口入学サギが現れた。

●「皇太子と同じ日に結婚したい」という男性が急増した。

 いやはや…。

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