2分で分かる正月行事の由来と過ごし方

まいじつ

xiangtao / PIXTA(ピクスタ)
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“一年の計は元旦にあり”と言われるように、正月は日本人にとって大切な行事になっている。同時にさまざまな決まりごともある。いまさら聞けない正月にまつわる習わしについて学んでみよう。

正月は年神様が各家庭に降りてくると考えられ、その幸運を授けてもらうために、さまざまな習慣が定着したといわれる。年神様は豊穣と幸せをもたらす神様。日の出とともに高い山から降りてやってくるといわれており、そのため一年の幸運を祈る目的で、見晴らしのいい場所に行って“初日の出”を拝むという行為が生まれた。

山から降りてくる年神様は、石や木に憑くとされており、その印として玄関前や門前に門松を立てる。松が飾られるようになったのは、古くから神が宿る木と考えられていたためだ。門松を立てておく期間は、一般的には1月7日までの“松の内”のあいだとされている。

松の内と同じ期間飾るものに、注連縄(しめなわ)や注連飾りがある。注連縄はもともと神社で神聖な場所と不浄の外界を区別するための縄となっている。神社に注連縄を張るのと同じく、自分の家が年神様を迎えるのにふさわしい神聖な場所であることを示すため、家の中にしめ縄を張ったのが始まりだといわれている。注連縄や注連飾りを外す日は、地方によって異なるので注意が必要だ。

そして、鏡餅は年神様に供える目的で定着したとされている。丸い形は心臓を模し、昔の鏡が円形だったことから鏡餅と呼ばれるようになったという。1月11日の鏡開きに割って食べることで、神の霊力とつながりが生じると考えられている。

新年を迎えて、初めて神社や寺に参拝するのが初詣だ。年の初めにお参りするとめでたさが倍になるといわれている。また、大晦日に除夜の鐘を聞きながら家を出て、元旦にお参りをすませて帰るのを“二年参り”という。

正月に欠かせないのがおせちだろう。数の子は、ニシンの卵で子孫繁栄を願う。ニシンは“二親”との語呂合わせから、多くの子が産まれるというにという願いが込められている。黒豆は、“まめ”に働けますように。昆布は、よろ“こぶ”。鯛はめで“たい”など、おせちには縁起のいい語呂合わせがたくさんある。さらに重箱は、めでたいことを重ねるという意味もある。

それぞれ意味を理解すると、正月の過ごし方も少し変わってくるかもしれない。

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