Yahoo!ニュースにも掲載された、「ポリアモリー」の私について(きのコ) (2/3ページ)
でも、いま自分のなかにある恋人への気持ちと、他の好きな人への気持ちは、どちらも真剣なものだと私には感じられました。
「どうして恋人だけに一途な気持ちでいられないんだろう。どうして他の人も好きになってしまうんだろう。しかも、恋人が本命で他の人が遊びというわけじゃない。全員のことをちゃんと好きだからこそ、私はどこかおかしい……」
嘘をついて浮気をしているという罪悪感と、自分の本心を明かせないもどかしさに、思い悩む日々が続きました。
そんな時にWikipediaで出会ったのが、「ポリアモリー」という概念でした。
「ポリアモリー(英:polyamory)とは、つきあう相手、親密な関係を同時期に、一人だけに限定しない可能性に開かれていて、全ての関係者が全ての状況を知る選択が可能であり、全員がすべての関係に合意している、という考え方に基づくライフスタイル、または恋愛関係のことである。」
この説明を読んだ時、「そうか!!! 私はコレだったんだ!!!」と目から鱗が落ちる思いがしました。でも、次の瞬間、私のなかの別の私が囁いたのです。
「いやいや、こんなの許されるはずない。何がポリアモリーだ、こんなふうに開き直っちゃ人間おしまいだ。バレないうちにこの『心の病気』を治さないと……」
私はハッとして、このことは誰にも言えない、と胸にしまい込みました。
その日から、私は「ポリアモリーとして生きたい」という思いと、「ポリアモリーを治さなければ」という思いとの葛藤に苦しむことになったのです。
やがて社会人になりましたが、恋する相手は移り変わっても、私の「複数の人を同時に好きになる心」は、変わらないままでした。
そんな自分を変えたい・治したいという一心で始めた、人生初の二人暮らし。しかしパートナーのことも心から愛しているのに、他の人たちに向かっても燃えてしまう恋心を、やはり私はコントロールできませんでした。
そんな中でやがて関係は終わりを迎え、彼は家を出て行きました。
1人暮らしには広すぎる部屋にぽつんと座って、「終わった、まともな人生のレールから外れてしまった……」と私は人生に絶望しました。