秋津壽男“どっち?”の健康学「目の疲れは温めるべきか冷やすべきか。『痛みをごまかす』アイシングは無意味」 (2/2ページ)
また、パソコン画面から発光される可視光線の中でもブルーライトは光が強く、目の網膜にまで届いて角膜障害の原因にもなります。最近のスマホにはブルーを抑えてオレンジ色にするナイトボードもあり、これらを併用するなど疲れないくふうをすることです。
目が渇くドライアイもパソコンによる目の疲れです。長時間見続けて瞬きが減り、目の表面が乾燥してしまいます。この時にコンタクトレンズを使っているとなおさらです。画面も明るすぎると目の疲れを引き起こすので、明るさを落とすのも一つの方法です。
まぶたがぴくぴくと痙攣する「眼瞼痙攣」もパソコン疲労の一種です。これは眼輪筋という目の周辺の筋肉がこむら返りのように痙攣する「ミオキミア」という病気で、目の周辺を温めると症状も和らぎます。痙攣が出たら「使いすぎてタイマーが鳴っている」と考え、目を休ませてください。
いちばんよくないのは「パソコンの家来」になることです。パソコンを机に置き、自分がそこに合わせてしまうと、目だけではなく腰や肩にも負担がかかります。特に背中を丸めると肺や胃が小さくなり、逆流性食道炎や肺の肝機能障害の要因にもなります。毎日パソコンを使う場合、机や椅子の高さを「自分の体に合わせて仕事しやすい環境を作る」ことが肝心です。その点、テーブルを上げた状態の「立ちパソコン」は姿勢を悪くしない好環境と言えます。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。