秋津壽男“どっち?”の健康学「目の疲れは温めるべきか冷やすべきか。『痛みをごまかす』アイシングは無意味」 (1/2ページ)

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秋津壽男“どっち?”の健康学「目の疲れは温めるべきか冷やすべきか。『痛みをごまかす』アイシングは無意味」

 ここ数年、パソコンによる目の疲れを訴える人が増えています。仕事で一日中パソコンに向かっている人もおり、長時間同じ姿勢を取り続ける疲労は「現代の職業病」と言えるでしょう。

 中でも「目の疲れ」には、目の周囲の筋肉疲労と、眼球ではない顔の筋肉の疲れがあります。読書は活字を追いかけるように目を動かしますが、パソコンの場合、スクロールするため視線がさほど動きません。長時間1点集中ということもあり、眼球をほとんど動かさないことが「目の筋肉の疲労」を呼び起こします。

 時には仕事を止めて目を休ませることが肝心です。目の上にタオルを乗せるのは一つの手ですが、その際、タオルはホットかコールドのどちらでしょう。

 目に限らず、筋肉の疲れは血流をよくすれば疲れは早く取れますので、冷やすのではなく温めてください。肉体労働の方がお風呂で疲れを癒やすとおり、筋肉疲労回復の基本は温めることです。野球の投手は登板後に「アイシング」として肩を冷やしましたが、これは登板後に肩や肘が炎症を起こすため、炎症を抑えるのが目的でした。言ってみれば「痛みをごまかす」ようなものです。目の疲れも同じで、熱くない程度のタオルを乗せて休憩してください。適度に目を離して目の体操をしたり、紙仕事を挟んでパソコン作業に戻ってもいいでしょう。

 人間の体は「均一に疲れる」と苦しくありません。一日中遊びまくり筋肉が疲れると気持ちよく寝れますが、片手で物を押さえるなどふだん取らない姿勢を1時間続けると、筋肉痛の原因となります。これはバランスの悪さに起因する疲れで、目の場合も「同じ姿勢」をなるべく続けないことです。SEやCADなどの職種ではマウスだけを使う人も少なくありませんが、キーボードを使うと指先が動き視線もばらつくのでバランスがよくなります。

 昔から「緑を見ると目にいい」「夜空の星を見るといい」などと言われましたが、緑色や星空が目にいいのではなく、たまに遠くを見ると目がピントの調節から外れてリラックスするわけです。長時間、至近距離を眺めている人は、たまに遠くを見てください。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「目の疲れは温めるべきか冷やすべきか。『痛みをごまかす』アイシングは無意味」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2017年 1/5・12合併号“どっち?”の健康学秋津壽男疲労カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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