サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「牝馬サンティールが波乱起こす!」 (2/2ページ)
「一度使われたことで落ち着き払っていた。予想以上の勝ちっぷり。これからが楽しみな馬」
と言って鹿戸雄調教師は目を細めていたが、走破タイムもよく、レースセンスを感じさせる馬。あか抜けた均斉の取れた好馬体でもあり、確かに将来性は十分だ。前走後は短期放牧でリフレッシュ。さらにいい雰囲気になって帰ってきた。中間の稽古内容もよく、仕上がり状態は上々だ。
母系は超一流とは言いがたいが、それでも曾祖母ライトバンクは、イタリアの3歳女王。母系にはサンデーサイレンス×ドクターデヴィアス(英ダービーなどGI3勝)と名種牡馬が連綿と配合され続けており、走ってくる血統的下地は十分。良馬場条件に大きく狙ってみたい。
日経新春杯はハンデ戦。顔ぶれはいいが、人気どおり簡単には決まるまい。思い切っていく。狙いはシルクドリーマーだ。
前走のチャレンジCは、馬体に余裕があり、重め残りの状態。まったく競馬になっておらず、参考外。それでも勝ち馬とはコンマ7秒差。この中間はしっかり調整されており、馬体はしぼれるはず。以前は短距離馬のイメージがあったが、距離を延ばしてから安定感が出てきており、ハンデは恐らく52キロ。一族にはウイニングチケット(ダービー)など活躍馬が多く、“一発”があっていい。
このレースにはもう1頭注目してほしい馬がいる。ナスノセイカンが、それだ。
前走のウェルカムSを勝ち上がってオープン入りしたばかりだが、厩舎では早くから期待を寄せていた素質馬。オークス馬ナスノチグサ、桜花賞馬ナスノカオリが一族にいる名門・那須野牧場ゆかりの名血。オクテの血が開花した印象があり、好走必至と見ている。