北朝鮮「喜び組」セクションの人材難に悩む金正恩氏 (2/2ページ)

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親衛部隊になるには、高等中学校を卒業した男性で、身長173センチ以上、正常な体重、一切の病気がないこと。そして本人はもちろん、6親等まで出身成分(身分)が優良であること――つまり思想的に問題がないことが条件だ。

こうした厳しい条件に志願者の減少も重なり、人員の確保が難しくなりつつあるのだ。情報筋によると、咸鏡北道での昨年の合格者はわずか18人。ところが、最終合格者はわずか2人しかいなかった。残りの16人は、中央の基準を満たさなかったからだ。地方幹部は中央から叱責を受けるはめになったという。

お隣の両江道(リャンガンド)では、さらに募集状況が芳しくない。現地の別の情報筋によると、この地域では7人を選抜するように中央から命じられたが、結局集めることができなかった。

入隊すれば、生活面では最高の待遇を受け、除隊後には幹部登用の優先権が与えられる。しかし、13年もの間、外部との連絡を一切断って金正恩氏に仕えることを求められる。

エリートコースではあっても、俗世間から隔離された暮らしが長くなり、幹部になっても今の北朝鮮の現実社会に適応できない。最近では、親衛部隊に選抜さた息子を持つ親は、息子の身体検査表を書き換えて持病があるように装い、わざと不合格にするという徹底ぶりだという。

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