激しい寒さで行き倒れになりそうな野良猫たちを守るため、自分の店を解放した店主(トルコ)
トルコ、イスタンブールでは、例年にない厳しい寒さが続いている。そんな中、自分の店を解放し、行き倒れ寸前の猫たちを保護した店主がいる。
悪天候の日にも入り口を開放し、野良猫のみならず犬、そしてホームレスの人々をも迎え入れ、無償で暖房設備や食料を提供するという彼の行動は現地でも話題となり、ネット上でもさまざまなメディアが報じた。
採算度外視で凍える命の保護に尽力する店。そこを訪れて九死に一生を得る生き物の姿は多くの人々に感銘を与えている。
■ 猛吹雪の中で開店する店
ここ最近、イスタンブールが異常な寒さに襲われるようになってからというもの、彼は店の入り口を開け放ち、行き倒れ寸前の動物たちを保護している。
小さな文具店とカフェを経営しているセルチェク・ベイヤルは、これまでもボランティア仲間と共に地元の動物を頻繁に助けていた。しかし町を襲う異常な寒さにこのままではいけないと、自分の店を臨時シェルターにして保護した野良猫を置くことにしたのだ。
厳冬のせいで屋外の水は氷と化す。食べ物はおろか飲み水にもありつけなければこの寒さを乗り切ることは困難だ。
10匹を超える猫たちは、暖かい場所と水や食料が与えられた。
image credit:Selcuk Bayal
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ベイヤルは、人間は神から生き物たちを託されていると考え、窮地にある彼らを見守ることは人間の責任でもあると語る。
image credit:Selcuk Bayal
■ 採算は度外視。目の前の生き物を守る店主
ベイヤルの思いやりにあふれた行動は動物愛好家たちの称賛を得ているが、お客の中にはそれを好ましくないと思う人もいる。だが彼は利益のために猫を追い出したりはしない。猫が嫌いなうお客たちには他の店をすすめている。
彼は店の窓に
猫をわずらわしく思う人たちはここで買い物をしないでくださいというメッセージを掲げている。
image credit:Selcuk Bayal
ベイヤルはお客が減ることも覚悟のうえで、過酷な冬に行き場を失った猫たちに居心地の良い場所を提供し、餌を与え続ける。
image credit:Selcuk Bayal
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猫はどんな援助もありがたく受け入れる。彼らの目には感謝の心が表れているとベイヤルは感じている。
ここに保護されるのは飢えに苦しむ猫だけではない。彼は犬そして人も含め、厳しい寒さで命が危険にさらされている生き物すべてにドアを解放する。彼にとって保護された生き物の種類はどうでもよいことなのだ。
via:thedodo・translated D/ edited by parumo