【日本人が知らないニッポン】日本一の富の象徴・名古屋城天守閣 (2/2ページ)

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そのため、吉宗を主役とする時代劇ドラマでは必ず悪役扱いされています。

ですが宗春の意図は、全国的不景気から名古屋を救うために財政出動を実行したという部分にあります。

宗春は、城下町での祭りや芝居、出店などを推奨しました。馬で町に繰り出したのは、「余が小判をやるから好きなように使え。もっともっと商売をして名古屋を栄えさせよ」ということを町人に直接伝えるため。大金を巷に投じた結果、名古屋は江戸を越える大発展を遂げました。

・名古屋は城でもつ

そして、賑やかな名古屋の光景に金の鯱を掲げた天守閣が加わります。

18世紀当時、江戸に天守閣はすでにありません。明暦大火以降、「もはや戦乱の時代ではない」という理由で天守閣は再建されませんでした。

すでに天守閣はなく、倹約令のせいで火の消えたようになった江戸。一方で豪華な大天守を誇り、連日連夜祭り太鼓が鳴り響いている賑やかな名古屋。当時の人々が「江戸は名古屋に追い抜かれた」と感じるのは、無理もありません。実際にそう書かれた史料もあります。

また、「名古屋は城でもつ」という言葉も存在します。天守閣がシンボルとして君臨しているからこそ、今に繋がる繁栄があるということです。

名古屋城は「城」という領域を超越した、偉大なモニュメントと表現していいかもしれません。

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