実はサイコパスの知能指数は平均より低いことが最近の研究で明らかに(米研究)
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映画「羊たちの沈黙」や「ハンニバル」に登場する、著名な精神科医であり猟奇殺人犯、”ハンニバル・レクター”の影響で、サイコパスが非常に知能指数の高い人間であるという神話が不動のものとなったが、実はそうではないかもしれない。
狡猾、冷淡、知性が高い、これは、サイコパスの特徴だと思われている。しかし、本当に彼らはそんなに頭がいいのだろうか? 新たな研究によって、サイコパスの頭の良さに疑問が投げかけられ、逆に彼らの知能は平均以下である可能性があることが示された。
・ハンニバル・レクター神話
様々なフィクション作品の中に登場する、残忍で狡猾なのにどこか魅力的な架空のサイコパスたちの影響で、実際のサイコパス気質の人にも、ハンニバル・レクター博士のような最高の頭脳を授かっているというイメージが定着している。
実際は人肉を食らう凶悪な殺人鬼のこの名をとって、心理学者はこれを"ハンニバル・レクター神話"と呼んでいる。
サイコパスと彼らの総合的な性格の研究の歴史を振り返ってみると、彼らの知能程度に関しては、心理学者の間でもたびたび議論になってきた。
しかし、最近の研究によると、サイコパス的脳についての初期の研究は、最初から偏っていたかもしれないという証拠が出てきている。
そもそも研究対象者(サイコパス)が高学歴で、中流および上流階級出身という事実にばかり注目したせいだ。
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・新たなる研究では真のサイコパスは平均よりも知能が劣ることが判明
彼らが人を操るのがうまく、表面上はとても魅力的な人物でもあることが多いという事実が困惑の原因だ。そのせいで、確かにこうした社会的変質者が普通の人よりも頭がキレるという説を信じたくもなる。
しかし、新たな研究はこれが必ずしも当てはまらないことを裏づけた。実際は逆で、真のサイコパスは平均よりも知能が劣るのかもしれないという。
ミズーリ州セントルイス大学の犯罪学研究者、ブライアン ・バウトウェル博士率いる研究チームは、サイコパスがどれだけ知性が高いかを見た、以前の97の研究をメタ分析(複数の研究を収集し、いろいろな角度からそれらを統合比較する分析方法)を行った。
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・知能と精神病質には多くのバリエーションが存在
現在、刑務所にいる犯罪者やキャリア的に成功した一般人を含めて9000人以上の被験者を対象に行われた。その中で精神病質的な傾向が高かった者は、IQのスコアが低い傾向があり、小さなことだが重要な関連があることがわかった。
研究者たちは、知能と精神病質には両方とも多くのバリエーションがあって、異常行動そのものも細かく分かれている可能性があることに注目している。
サイコパスには基本的にそうである者と二次的(潜在的)な者がいて、両者の違いが異常行動の抑制の仕方に関係しているかもしれないことを研究は示唆している。知能のレベルがこのふたつのグループの間で異なる可能性があるというのだ。
サイコパスをどうとらえるかが変わると、一般大衆だけでなく刑事司法システムにとっても、彼らの扱い方や、下す判決が変わる可能性があるということなのかもしれない。
via:biorxiv・newscientistなど/ translated konohazuku / edited by parumo
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