北朝鮮「逃げ切り」に自信か…金正男氏殺害、20年前も逮捕免れる (2/2ページ)
しかし、仮にそのような展開になるとしても、北朝鮮が限りなく怪しいことに変わりはない。事件当日にマレーシアから出国した北朝鮮国籍の4人の足取りは、「計画的犯行」と正男氏を売った「裏切り者」の存在を強く疑わせる。
一方、これとは別に気になるのが、正男氏の息子のキム・ハンソル氏に注目が集まっていることだ。
バカール長官は、ハンソル氏がマレーシア入りしたとの情報を強く否定した。ただその事実がどうあれ、ハンソル氏が行動を起こせば、正男氏の遺体は北朝鮮当局ではなく、家族に引き渡される可能性が高い。
ここで忘れてならないのは、ハンソル氏は現在も恐らく北朝鮮国民であるということだ。北朝鮮当局はハンソル氏の行動を妨げるため、無実の罪をでっち上げて指名手配し、マレーシアを含む友好国に逮捕と引き渡しを求めることもできるのである。