プロが教える、一人暮らしの掃除のコツ【ポイント別解説付き】
大学入学、新卒・入社を機に一人暮らしを始める人も多いことでしょう。一人暮らしを始めると、掃除・洗濯・炊事を全部自分でやらなくてはなりません。洗濯は着るものがなくなるので、自炊はおなかが減るので嫌々でもやるでしょうが、ついおろそかになるのが掃除です。そこで、一人暮らしで掃除を効率よく、うまくこなすコツについて達人に取材しました。
『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー!!』などの著作があり、住生活ジャーナリストの藤原千秋先生にお話を伺いました。
――一人暮らしではなかなか掃除が行き届かないと思います。先生からアドバイスをお願いいたします。
藤原先生 実家では家族が掃除などの家事をしていてくれた人が多いのではないかと思いますが、一人暮らしを始めると自分でしなければなりません。これは掃除以前の問題なのですが、ごみをきちんと捨てることを心掛けましょう。ごみを出さないと部屋が片付きませんね。まずは「ごみを収集日にちゃんと出す」という習慣を付けることをおすすめします。
――なるほど。たしかにそこもお母さん頼みという生活だった人が多いですね。
藤原先生 一人暮らしの掃除ですが、いろんな洗剤や掃除用グッズを購入する必要はありません。生活費を節約することも考えないといけないでしょうから、用意するものは、
●食器用中性洗剤
●床モップ用の替えのドライシート
●コンビニなどでもらうレジ袋
の3つで十分です。
食器用中性洗剤は、食器洗いだけでなく住まいの洗剤としてもさまざまな場所で使えます。床モップ用の替えのドライシートは、水に溶けないのでウェットシートとしても使えます。100均ショップなどで安価に入手できますので、これを使うとお金を節約できますし便利です。またレジ袋は、じかに手で触れたくないときにゴム手袋などの代わりになり、小さなごみをまとめるときにも使えます。
――具体的にどのように掃除をすればいいでしょうか?
藤原先生 そうですね。場所別にご説明しましょう。
<藤原先生直伝! 一人暮らしの掃除のコツ>
●テレビやパソコンまわりの掃除のコツ
電気製品ですので水気が厳禁の場所ですね。このようなところは、ほこりがたまっていますのでドライシートを用いて拭います。ドライシートは不織布というもので、これは水洗いができます。汚れが付いたら水洗いしてもっと汚いところの掃除に再利用できますが、使い捨てても惜しくありません。
●キッチンまわり・コンロなどの掃除のコツ
キッチンまわり・コンロには油汚れがありますので、ドライシートを水に漬けた後、中性洗剤を2・3滴垂らしてそれで拭きましょう。シンクのドロドロやコンロの汚れが手に付くのが嫌でしたら、コンビニなどのレジ袋を手袋代わりに使うといいでしょう。掃除が終わったら裏返して捨てます。
●トイレ掃除のコツ
バケツに水を入れて、そこに中性洗剤を2・3滴入れます。ドライシートをこれに浸してから便器を拭き掃除します。便器の内側は、女性と男性で主に汚れる部分が違います。女性では先の方の部分、男性では奥の方を入念に拭いましょう。
便器内側のふちの裏なども見えにくいですが汚れています。中性洗剤の原液を数滴垂らして泡立てながら拭き掃除を行います。じかに便器を触るのが嫌な場合は、先ほどと同じようにレジ袋を手袋代わりにするといいでしょう。
便器や床などを拭き掃除するときにトイレットペーパーを使う人がいますが、トイレットペーパーを大量に流すと排水管が詰まる可能性があります。掃除に使ったトイレットペーパーは流さずレジ袋にまとめてから捨てるといいですね。
床にも尿が飛んでいることがありますから、中性洗剤を入れた水に浸したドライシートでよく拭いてください。使用したドライシートもトイレに流したりしないように注意しましょう。
●お風呂場掃除のコツ
トイレと同じように、浴槽に中性洗剤を2・3滴垂らし、濡らしたドライシートを浸して泡立てながら汚れを落としていきます。ドライシートは細部の汚れも落としやすいので便利です。最後には排水口も拭って抜け毛などもきれいにしてしまいましょう。
これは普段からのお手入れになりますが、カビが発生しているのは乾燥不足が原因です。お風呂を使ったら、必ず換気扇を一定時間回して、お風呂場が十分乾燥するように心掛けてください。
●床・フローリング床の掃除のコツ
ほこりを取り、きれいに拭くのが基本です。トイレ、お風呂場と同じようにバケツに水を入れ、そこに中性洗剤を2・3滴入れます。これにドライシートを浸して拭き掃除を行います。
ドライシートは、先ほども申し上げたとおり、洗ってまた使うこともできますので、
日曜日:テレビ・パソコンまわり
月曜日:床・フローリング床
火曜日:キッチン
水曜日:トイレ・お風呂場
といった順番で掃除を進めると効率的です。汚い場所を掃除してもう使えなくなったドライシートはレジ袋に入れて捨てるといいでしょう。
――ありがとうございました。
掃除の達人、藤原千秋先生に一人暮らしの掃除のコツをお聞きしましたがいかがでしたか? 筆者などトイレ用、風呂場用など、場所ごとに洗剤を買っていましたが、藤原先生によると中性洗剤1本あれば十分とのことで、目からうろこのお話でした。これから一人暮らしの新生活を始めるという人は、今回の藤原先生のアドバイスを参考に自分のお部屋を清潔に保つようにしてください。
⇒藤原千秋先生 公式サイト
http://funiwara.blog80.fc2.com/
⇒藤原千秋先生の著作『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー!!』(オレンジページ刊)
http://ur0.work/BF4S
(高橋モータース@dcp)