政治犯は「家族もろとも処刑」 金正男氏の遺族が名乗り出られない理由 (2/2ページ)
朴槿恵政権が機能不全となり、大統領選を経て生まれる次期政権は、北朝鮮に融和的な勢力が掌握する可能性が高いからだ。
もしかしたら、金正男氏殺害は、このような韓国の状況を伺いつつ実行されたのではないか。だとすれば、韓国は正恩氏から完全になめられているということになる。思えば20年前にも、韓国当局は自国内で正男氏の従兄を暗殺した北朝鮮工作員に、まんまと逃げられているのだ。
一昨年の8月、韓国軍兵士が北朝鮮の仕掛けた地雷で身体の一部を吹き飛ばされ、軍事的緊張が高まった際には、北の横暴に対し多くの韓国国民が激怒。その空気に後押しされ、韓国政府は金正恩体制を強力に圧迫することができた。
しかし今、韓国国民は政府の不甲斐なさを嘆くと同時に、保革の対立が深まり国論が分断している。このような状況では、北朝鮮がいつまた極端な行動に出たとしても、全く不思議ではないのだ。