LiLICoオススメ「肉食シネマ」 ウィル・スミスが戦う、心の底の悲しみ 『素晴らしきかな、人生』 (1/2ページ)
お仕事お疲れ様です。人生って不思議。個人の性格が違えば、持っている記憶もそれぞれ。まぁ深く考えれば、地球そのものも不思議。ビッグバンのおかげで…と話したいところだけど、このコラムでは書ききれないので止めておきます。
人生は努力すれば幸せがいっぱい来ます。ただ、そんなにうまくいくことばかりじゃなく、嫌で悲しい思いもたくさんします。マイナスとなる嫌な言葉を自ら発すれば、どんどん暗い方向に事が進み、イライラすることも増える気がします。時には、空に向かって「なぜ私?」と叫びたくなるほど、理由もなく、理不尽な不幸が訪れることもありますよね。
この映画の主人公、ハワード(ウィル・スミス)は最愛の娘を亡くしてしまい、生きる力を失っています。ニューヨークの広告代理店で成功を収めた彼だったけど、今は会社には行くものの、脱け殻のような状態でドミノを並べるだけの日々。つまり、会社も危なくなっています。ハワードの同僚たちは、会社のためにも、彼のためにも、元気を早く取り戻してほしくて頑張りますが、空回り。
そんなある日、ハワードの前に、年齢がさまざまな3人の“救いの天使たち”が現れます。その正体は、予告などで、いろいろ明かされてはいますが、あえて私は言わない(笑)。最初はちょっと迷惑に思っていたハワードでしたが、少しずつ心が揺れ動きます。そしてこの3人から学んだものは? ハワードが学ぶだけではなく、見ているこちらにも似た所があったりで、きっと、自分の悩みと繋げてみたりすると思います。
今回のウィル・スミスはアクションではなく、心の底の悲しみとの戦い。人生のどん底を乗り越えるための素敵なヒントが、納得できるセリフがいっぱい散りばめられています。
『プラダを着た悪魔』のデヴィッド・フランケル監督が大人の男女を問わず語り掛ける感動作。キャスティングもまたすごい! ウィル・スミスはもちろん、ヘレン・ミレン、ケイト・ウィンスレット、エドワード・ノートン、キーラ・ナイトレイなどなど。
脚本はアラン・ローブ。私の大好きな『悲しみが乾くまで』の脚本も担当していました。スザンネ・ビア監督とのタッグで、人間の醜さを美化せず描いたその作品はピカイチ。今作は、ちょっぴりファンタジーではありますが、感じ方はそれぞれ。