金正男氏の「殺害情報」を広める「情報通の奥様」たち (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

一方、北部の中朝国境地帯では、マレーシア駐在のカン・チョル北朝鮮大使が国外追放されたうわさも広がっている。

平安北道のデイリーNK内部情報筋によると、市場では「元帥様(金正恩党委員長)の兄がマレーシアで死んだ、だれそれの仕業だ、マレーシアにいた幹部(カン・チョル大使)が追放された」という話が出回っており、大人はもちろん、幼い子供までが「マレーシア、マレーシア」と連呼するほどの状況になっている。ただし、追放されたカン・チョル大使の名前までは知れ渡っていないとのことだ。

北朝鮮の人々にとって「追放」という言葉は、大きな過ちを犯したために受ける罰という意味で受け止められる。詳細はわからなくても、「大使が追放された」ということは、北朝鮮が何か非常に大きな過ちを犯したと受け止められるだろうと情報筋は見ている。

先述の平壌の内部情報筋は「いくら厳しく統制しても、人の口に戸は立てられない」「想像を絶する事件だけあって、うわさはさらに広がるだろう」と述べている。

また、50代以上の平壌市民は、1990年代に金正男氏のことを「後継者様」や「ご子息」などと尊称をつけて呼んでいたことを覚えているとのことで、今回の事件は人々に相当なショックを与えている模様だ。

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