WBCの小久保采配には不安ばかり?見えてきた”侍ジャパンの課題” (2/2ページ)
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■課題は膠着状態での「仕掛ける」タイミング
逆転勝利した侍ジャパンだったが、この一戦で見えてきた課題がある。WBCの2次ラウンドを突破するために必要なことは、少ないチャンスをものにすることができるかどうかだ。
侍ジャパンの攻撃で気になったのは、7回表の攻撃。侍ジャパンは4回に3対3の同点に追いつかれ、その後、膠着状態が続いた。3回から6回までをパーフェクトに抑えられ、ひとりも走者を出していない。
7回1死から坂本勇人(巨人)がレフト前に安打を放つ。久しぶりにランナーが出塁した。ここで迎える打者は鈴木誠也。
7回表1死一塁で同点の場面。ここではいろんな作戦が考えられる。バント、盗塁、ヒットエンドラン、ランエンドヒットなど、ボールカウントによって打つ手を選べる。まずはランナーをスコアリングポジションに進めることが最優先だ。特に膠着状態を打破するためには、何かしら「仕掛ける動き」が考えられた。
しかし、実際は動きはなかった。鈴木は確かに2回にホームランを打っているが、ここでは仕掛ける動きがあってもよかったのでは、と考える。
鈴木の打席結果は四球で、1死一、二塁とチャンスが広がった。ここで迎える打者は田中広輔(広島)。その前2打席は凡退している。勝負を賭けるならここで代打が考えられたのではないか。ベンチには内川聖一、松田宣浩(ともにソフトバンク)、秋山翔吾(西武)、平田良介(中日)らが控えている。
ただ、実際に代打は送られることはなく、田中は三振に倒れる。2死一、二塁で小林誠司(巨人)を迎えるところで代打・内川が告げられた。
もし小林に代打・内川を送ることをあらかじめ決めていたのであれば、田中の打席で走者を先に進める作戦をとってもよかったのではないか。2死二、三塁とチャンスを広げて、ワンヒットで2点を狙う作戦も考えられた。
1次ラウンド突破がほぼ確実となり、続く2次ラウンドは接戦が予想される。少ないチャンスを生かすことができるか。その手で勝機をつかみ取ることができるか。それは選手交代や、作戦などのベンチワークを束ねる小久保裕紀監督の手腕にかかっている。
- 文・矢上豊(やがみ・ゆたか)
- ※関西在住の山本昌世代。初めてのプロ野球観戦は、今はなき大阪球場での南海対阪急戦と、生粋の関西パ・リーグ党。以来、阪急、オリックス一筋の熱狂的ファン。プロ野球のみならず、関西の大学、社会人などのアマチュア野球も年間を通じて観戦中。