【プロ野球】ファンのホームランアシストをきっかけに世界一に!? 観客の珍プレー ~ボールキャッチ編~ (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■95年ぶりのワールドシリーズ進出ならず……

 ジェフリー少年は一夜にして英雄になったが、逆に一夜にして敵役になってしまったファンもいる。

 シカゴに住むスティーブ・バートマンはこよなくカブスを愛するイチファンだった。その彼が1つの行動を境に、シカゴ中を敵に回すこととなってしまう。

 事件は、2003年10月14日のナ・リーグチャンピオンシップ第6戦、カブス対マーリンズの8回表に起きた。

 3勝2敗でワールドシリーズ進出に王手をかけていたカブスは3対0とリード。守るカブスは、95年ぶりのワールドシリーズ進出まであとアウト5つまでに迫っていた。

 その場面で、マーリンズの打者はレフトへのファウルフライを打ち上げる。フェンス間際でカブスの左翼手、モイゼス・アルーは捕球姿勢に入り、誰もが「残りアウト4つ」と確信した。

 しかし捕球直前、アルーのグラブの上にバートマンが手を伸ばし、ボールはグラウンドに落ちてしまう。アウトのはずがまさかのファウルに……。アルーとスタンドのカブスファンは激怒し、バートマンへの罵声が飛び交う事態へと発展してしまう。

 悪いことは続き、この珍プレーが呼び水となったのかカブス投手陣は大炎上。この回に8失点を喫し大逆転負け。カブスは翌日の7戦目にも敗れ、95年ぶりのワールドシリーズ進出の悲願は無情にも絶たれた。

 こうしてカブスを愛するバートマンはカブスファンの目の敵となってしまったのだ……。悪意はなかった。ファウルボールを取りに行っただけなのに……。

 この一件から13年経った2016年、カブスは108年ぶりにワールドチャンピオンに輝いた。一説によるとバートマンはまだシカゴに住みカブスのファンを続けているという。悲願達成を心から喜んだことだろう。

 明暗がはっきりと分かれたファンがやらかした珍プレーを紹介したが、この2エピソード以外にも枚挙に暇がない。こうした観客の珍プレーはエンターテイメント要素として笑いを誘うこともあるが、くれぐれも興奮しすぎにはご注意を……。

文=井上智博(いのうえ・ともひろ)

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