会社に入るために学生たちが越えなければならない最初の壁、それが就職活動です。名の知られた大企業だけでなく、中小企業を含めて無数の会社があります。その中でどの会社を選ぶのかは、自分の中の条件次第ですよね。ではどんな条件で選ぶ人が多いのか、内定を獲得した学生に聞いてみました。



Q.就活中に一番譲れなかった条件は？

1位「業務内容」……91人（43.33％）
2位「勤務地」……35人（16.67％）
3位「福利厚生」……26人（12.38％）
4位「休日日数」……17人（8.1％）
5位「給料の額」……14人（6.67％）
6位「転勤の有無」……12人（5.71％）

その会社に入ってなにをするのかを重視する学生が最も多かったようでした。それに続いて勤務地や福利厚生、給料など、検討に欠かせない条件がランクインしています。それぞれの意見を聞いてみましょう。

■1位「業務内容」

・今後の人生は仕事がメインになるから、やりがいがあるものがよかった（男性／22歳／大学4年生）
・修士まで勉強したのなら、それを活かせる仕事に就きたいと思ったから（女性／25歳／大学院生）
・やりたい仕事じゃないと続かないと思ったから（男性／22歳／大学4年生）
・自分の興味のある仕事をしたかったから（女性／23歳／大学4年生）

大学生にもなると、自分の専門分野が決まってきます。また、自分が興味のあることややりたいことも見えてくるでしょう。それに最も合った会社を選ぶのは当然と言えるかもしれません。

■2位「勤務地」

・住んでいる辺りから通える範囲と絶対に決めていたから、転勤や地方勤務は考えていなかった（女性／22歳／大学4年生）
・ある程度都会じゃないと生活が楽しくないから、あと不便（男性／24歳／大学院生）
・実家に近いところで働きたかったから（女性／24歳／その他）
・今付き合ってる彼氏と離れたくないし、全然知らない土地に行くのも嫌だし勤務地はこだわった。首都圏なら有名企業も多いし困らなかった（女性／24歳／大学4年生）

都市部に住んでいれば都市から離れて暮らすのは考えられないという人もいるでしょう。地方出身の学生にとっては、地元就職か都会を目指すかは人生を決めるかもしれない大きな選択になります。会社を選ぶ際の大きなふるいとして、勤務地で選び抜いていく学生も多いようです。

■3位「福利厚生」

・社員のことを考えている会社に入りたかったから（女性／22歳／大学4年生）
・家賃の補助が出るかどうかで使えるお金がかなり変わるから（男性／22歳／大学4年生）
・自分が働きやすい環境でないと続けるのがきついから（女性／20歳／短大・専門学校生）
・これがちゃんとしているかしていないかで働き方が変わってくるから（女性／21歳／大学4年生）

今回の調査では給料よりも上位にランクインした福利厚生。福利厚生が充実している会社はたしかに働きやすいものです。しかし、実際に働いてみる前から判断するのは難しいもの。大企業のほうが福利厚生に力を入れていることは多いですが、OB・OG訪問などをして聞いてみたい項目の一つでしょう。

■4位「休日日数」

・プライベートの時間が充実しないと仕事にも身が入らないと思ったから（男性／22歳／大学4年生）
・年間休日が120日以上ないところは嫌だった（女性／22歳／大学4年生）
・やっぱり休みも必要なものだから（男性／22歳／大学4年生）
・自分の時間がほしいから（女性／22歳／大学4年生）

休日日数は求人票に必ず記載されますが、120日と115日の違いがどの程度のものなのかは、しっかり想像してみないとわからないかもしれません。たとえば、夏休みと正月休みが2～3日ずつ違うという状態ですよね。また、会社によっては時折、土曜出勤が組み込まれている場合もあるでしょう。具体的に想像してみることが大切です。

■5位「給料の額」

・給与はモチベーションに直結すると思うから（女性／22歳／大学4年生）
・大学院を卒業して就職するので、少しでも給与の高いところに行きたかったから（男性／24歳／大学院生）
・給料が安いところでは働きたくなかった（男性／24歳／大学院生）
・一番評価されるところだから（男性／26歳／大学4年生）

就職する際に全く気にならない人はいないであろう項目が、給料でしょう。好きな仕事だから給料は少し低くても良いとか、3年で独立を狙うからハードワークで給料も高くなければ困るとか、人によってさまざまな基準があるのではないでしょうか。給料を考える際には、そこから税金や年金などが思ったよりも引かれるということを意識しておかなければなりません。

■6位「転勤の有無」

・生活の基盤は移したくない（男性／23歳／大学4年生）
・ひとつの場所でずっと働いていたいから（女性／22歳／大学4年生）
・腰をすえてじっくりやりたい（男性／22歳／大学4年生）
・実家から通いたかったから（女性／22歳／大学4年生）

面接では「転勤があっても大丈夫です」と言うかもしれませんが、本音ではあまり転勤したくないという人も多いのではないでしょうか。若いうちにいろいろなところで働けるのは得るものも多いですが、失うものも多いです。人によっては会社を選ぶ大きなポイントとなっているようです。

就活をこれから経験する人にとっては、どうやって会社を選んで良いのかわからないという時期もあるでしょう。そんなときには、ぜひこのような項目に注目したり、人の考え方を知っておくと、参考になるかもしれません。長い就活期間を乗り越えられるよう、自分をしっかり持っていきたいですね。

文・ファナティック

マイナビ学生の窓口調べ
調査日時：2017年1月23日～2017年2月2日
調査人数：大学生男女210人（男性82人、女性128人）