ヘアカラーに乳がんリスクの可能性が 色が長持ちするタイプは要注意?

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だんだん暖かくなってきたので、髪を明るく染めてみようかな。なんて考えている女性の方もいらっしゃるのでは。

しかし、海外で発表された研究によると、ヘアカラー剤を多用することによって 乳がんのリスクが上がるといった結果が報告されました。

今回はヘアカラー剤と乳がんの研究概要、ヘアカラー剤の成分や、乳がん以外にもある健康リスク、使用上の注意点などを医師に解説していただきました。 フィンランドで発表された ヘアカラーと乳がんの関係性の研究

研究背景
以前から髪を染めるヘアカラー剤を使用することが、乳がんのリスクを上昇させるのではないかという議論がありましたが、はっきりした結論は出ていませんでした。

研究概要
2015年にフィンランドの研究者が発表した研究で、乳がん患者6,800人と乳がんのない女性2万人を比較した調査が行われました。

結果、ヘアカラー剤を使用している女性は、使用したことがないか2回までの女性に比べ、乳がんになる危険性が23%高く、ヘアカラー剤を使用し始めた年齢が若いとリスクが高くなる傾向がありました。

ヘアカラー剤はどのような製剤であっても、使用したことがない人に比べるとリスクは高くなりましたが、特に色が長続きするタイプだとリスクが30%増加しました。

研究の課題点
乳がんがある人たちとない人たちを比べる際に、染髪剤の使用以外にも様々な条件が異なるため、一概に染髪剤の影響だけで乳がんリスクが高くなっているかどうかははっきりと言えません。

今後も研究が必要とのことです。

《参照》
・THE Sun
・Does Hair Dye Use Increase the Risk of Breast Cancer? A Population-Based Case-Control Study of Finnish Women. Heikkinen Sら著 PLoS One. 2015年  ヘアカラー剤に入っている危険な成分
ヘアカラー剤が髪の色を変える原理
アルカリ剤がキューティクルを開き、過酸化水素水が髪のメラニン色素を脱色し、過酸化水素水と酸化染料と呼ばれる物質が化学反応を起こすことで色素が生まれ、髪の中に浸透します。

他に髪の色を変える製品として、ブリーチ剤やヘアマニキュア、カラースプレー、リタッチ剤などがありますが、染料を含まなかったり、数回のシャンプーで落ちてしまうものです。

化学物質の認可は国ごとに違う
酸化染料にどのような化学物質を認可するかは国によって異なります。

芳香族アミンの代表であるパラフェニレンジアミンは、発がん性があると立証されEU諸国では使用禁止となっていますが、アメリカや日本では禁止されていません。

パラフェニレンジアミンの他、アミンやアミノとつく芳香族アミン、界面活性剤、過酸化水素水、アンモニアといった成分について人体への危険性が懸念されています。

なぜヘアカラー剤が乳がんリスクを高める?
ヘアカラー剤の酸化染料に含まれる、芳香族アミンと呼ばれる化学物質と、DNAが結びついたような産物が乳腺組織に認められることは以前から知られていました。

芳香族アミンは他にもリンパ腫、 白血病膀胱がんなどのがんのリスクを高めると報告されています。 乳がん以外にもあるヘアカラー剤が及ぼす健康リスク
アレルギー
芳香族アミンの他、過酸化水素水や界面活性剤は アレルギーを引き起こすことがあり、重症のアレルギーである アナフィラキシー反応の原因になることもあります。

なので、ヘアカラー剤には使用48時間前に毎回パッチテストを行うように表記されております。

アレルギー反応として、以下のような症状を引き起こす場合があります。

接触性皮膚炎
・粘膜の むくみ
結膜炎
喘息
など

特に口や目に入った場合や、子どもの場合は注意が必要です。

再生不良性貧血
骨髄の造血幹細胞が傷害されることにより、引き起こされる貧血のことです。

血液中の白血球や赤血球など全ての成分が減少し、死亡する可能性もある血液の異常です。

肝臓や腎臓の障害
化学物質を処理し無毒化する臓器である、肝臓や腎臓に機能障害が起こることがあります。

横紋筋融解症
筋肉の成分が溶け出し、血中に流れることで腎臓に障害が及びます。

その他
アレルギー以外は、自殺目的で大量に摂取した場合や、小児が誤って口に入れた場合がほとんどです。

ヘアカラーのリスクを下げるための注意点
■ 施術する回数を減らし、短期間に繰り返さないようにする
■ 口や目に入らないよう注意する
■ 頭皮にできる限り触れないようにする ヘアカラー剤は妊娠中、生理中に使用できる?
市販のヘアカラー剤には、「妊娠中・生理中はホルモンバランスの変化のため皮膚が敏感になっており、アレルギー反応を起こしやすいため、使用は控えるように」と記載されています。

妊娠中にヘアカラー剤をしたことによる胎児への影響を懸念する声も聞かれますが、科学的研究がされておらず、大丈夫とも危険とも言えません。

また、ヘアカラー剤の成分表示を見ても、成分名表記がまちまちであったり、各成分の含有量は企業秘密として記載されておらず、どの製剤が比較的安全なのかははっきり言えない状態です。 最後に医師から一言
皮膚を通して薬物が体内に吸収されるという考え方があります。口や気道から入るより量は少ないので一回当たりの影響は少ないですが、長年繰り返し暴露されると影響は無視できなくなる可能性があります

最近は 食物アレルギーについても、バリアの壊れた皮膚から吸収されるアレルゲンに対しては、口から入ってくる場合よりも免疫系への影響が大きいと言われています。

口に入れるものだけではなく、皮膚に付く物質についても今後健康への影響に注意していく必要がありそうです。

(監修:Doctors Me 医師)
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