【プロ野球】今年の巨人は逆大穴? 優勝奪還に黄信号。オープン戦“最下位”の理由は?

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優勝奪還に黄信号。オープン戦“最下位”の理由は?
優勝奪還に黄信号。オープン戦“最下位”の理由は?

 5勝14敗。オフにはFAで陽岱鋼、森福允彦、山口俊の3人を獲得するなど、大型補強を敢行した巨人だが、オープン戦ではまったく奮わなかった。

 巨人が優勝すれば景気がよくなる――、かどうかはさておき、キャンプ前からファン、評論家の間では上位確実といわれていたが、春先からスタートダッシュがきいていない。

 約1カ月間、オープン戦期間中に巨人に何があったのか。整理してみたい。

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■新戦力不発、坂本不在で打線に迫力を欠く

 まずは打線がひどかった。WBCで坂本勇人を欠いたとはいえ、チーム打率が12球団中最下位の.196では勝てるはずがない。

 特に主力陣の調子がすこぶる悪かった。阿部慎之助が打率.182、村田修一が打率.128、長野久義が打率.208。阿部、村田の尻を叩くために獲得したマギーも打率.148。2年目の飛躍が期待されたギャレットにいたっては打率.077の大不振だった。

 気を吐いたのは立岡宗一郎。それでも規定打席未満で打率.306。中井大介が21打数8安打で打率.381を記録したが、打線の核になる存在を欠いた。

 この時期にはシーズン中の活躍は別として、ハツラツとした若手が出てくるものだが、それがなかった。岡本和真は2本塁打を放ったが、打率.241でブレイク候補には至らず。多くの打席を与えられた選手も軒並み低打率に終わった。

 加えて陽岱鋼は下半身の故障で開幕アウト。2軍戦に出場したのみに留まった。

■二塁の穴が埋まらず

 ここ数年、巨人のアキレス腱となっている二塁は未だに暗黒時代だ。

 片岡治大も昨年の故障が癒えず、3軍キャンプからのスタートで開幕は間に合わず。昨季、CS直前に練習態度を問題視され、懲罰的に2軍降格となったクルーズは5試合に出場したのみ。契約最終年の今季は2軍のままシーズンを終える事態もあり得るだろう。

 坂本がWBCでいなかった分、遊撃での起用も含めて実戦機会は多かったが、吉川大幾、辻東倫、柿澤貴裕、重信慎之介と二塁候補がそろって結果が出せなかった。マギーの二塁起用プランが囁かれる始末だ。

■後ろが整わない投手陣

 近年は安定していた投手陣だが、こちらもチーム防御率4.27で12球団中11位。

 いきなり出遅れたのは澤村拓一。新外国人のカミネロと守護神の座を争うはずが右肩痛で開幕アウトだ。カミネロは来日前のノーコン疑惑を払拭して評価を高めているが、枚数減は痛手だ。

 昨季は不調だった山口鉄也も6試合で防御率6.00。ポスト山口のはずの森福も6試合で防御率5.40。戸根千明は5試合で防御率11.81と打ち込まれ、左の実績あるリリーフ陣が全滅。4試合で防御率1.35の成績を残した2年目の中川皓太とルーキー・池田駿を開幕1軍に入れたが、過度な期待は禁物だろう。名前の挙がる枚数の多さが、逆に不安を物語っている気がする。

 右もマシソンの存在は安心できるが、残るはルーキーの谷岡竜平のみだ。

 先発陣は田口麗斗が12球団トップの防御率0.90でオープン戦を終えたが、WBC帰りの菅野智之が疲労困憊で開幕投手を回避。マイコラスが開幕投手を務めた。

 菅野、マイコラス、田口の表ローテはしっかりしているが、大竹寛、内海哲也は今季もやや不安か。新戦力の吉川光夫はオープン戦で防御率5.25。4敗を献上してしまった。

 このオープン戦を見ても、評論家の順位予想は1位巨人が圧倒的だったが、果たして本当に大丈夫なのだろうか?

 本稿公開時には開幕カードが終わっている。盛りだくさんの不安要素を吹き飛ばす快勝を見せていればいいのだが……。

文=落合初春(おちあい・もとはる)

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