【3か月連続連載企画】世界三大レース特集:マイスターを目指して。モナコGP (2/3ページ)
■観戦者は楽しいが、ドライバーにとっては難コース
モナコGPが普通のレースと違うところは、歴史や伝統だけではありません。普段は人口3万人ほどの街に、レースウィークともなると20万人もの人々が訪れます。しかも観客席だけでなく、豪華客船やクルーザーのデッキから観戦するセレブリティの姿も。レース中の国際映像からは美しい街並みと海という、普段のレースとはまったく異なる景色が映し出されています。とても優雅な光景ですが、ドライバーたちにとってはとても過酷な難コースとして立ちふさがるのです。3,000~4,000回にも及ぶシフトチェンジ、公道であるがゆえのコース幅の狭さ、舗装の悪さがそれを証明しています。
■ドライバー最高の栄誉、モナコマイスターphoto by Jmex60(CC 表示-継承 3.0)「モナコGPでの1勝は、他のGPでの3勝に値する」といわれているのは有名な話ですが、これは前述したようにドライバーの腕が試されるテクニカルコースだからです。この難しいコースでのレースを3度制覇した「強運の持ち主」は「モナコマイスター」と呼ばれ、賞賛をもって迎え入れられます。黎明期にはスターリング・モスやグラハム・ヒルといったドライバーが、1960~70年代ではジャッキー・スチュワートが名を連ね、1980年代以降になるとアラン・プロスト、ミハエル・シューマッハ、ニコ・ロズベルクらがこの名声を得ています。しかしもっとも有名なのは、なんといっても6度もこのレースを制したアイルトン・セナでしょう。これは史上最多記録であり、いまだに破られていません。
■ズバリ、このコースの見どころは?photo by Will Pittenger(CC 表示-継承 3.0)それでは、モナコGPが開催されるモンテカルロ市街地コースを見ていきましょう。まずは軽く左に曲がって鋭く右にカーブしている1コーナー「サン・デボーテ」です。ここは毎年のようにスタートが荒れ、接触事故が頻繁に起こっています。