ディスクトイがあぶり出した「クラウドファンディングの問題点」とは? (2/2ページ)
こうした問題は、これからのクラウドファンディング界隈に背後霊のごとくつきまとうだろう。
■ 開発者のためになっていない?
残念ながら、この問題を防止する根本的な策はない。
だからこそのクラウドファンディングだ、と解釈するしかないのかもしれない。
銀行やベンチャーキャピタルから出資を受けるのは簡単ではないが、その代わりに話が上手く進めば金融機関が全面バックアップしてくれる。だが、クラウドファンディングの場合はすべての出来事を100%自力で解決しなければならない。商品販売について指南してくれる役回りがいないのだから、その分リスクも高くなる。
開発者側に立って見れば、クラウドファンディングでの大成功がその後のビジネスをより一層難しくしてしまうという現象に突き当たる。また、出資者側は「開発者のその後」についてあまり気にかけていないのではと筆者は考えている。出資者は気に入った製品を安価で手に入れればそれでよく、企業の成長は二の次という意識ではないのか。
そうだとすると、今後はテクノロジー系クラウドファンディングの趣旨が問われることになるだろう。このサービスは、果たして本当にスタートアップのためになっているのかという問題である。
■ 鍵は出資者の意識
解決策を見出すとしたら、結局は出資者の意識に頼るしかないのかもしれない。
すなわち、「出資は企業の成長のためのもの」という考えを常に持たなければならないということだ。
基礎的なことになってしまうが、クラウドファンディングとは「投資の世界」である。例外もあるが、製品は「売買」ではなく「提供」あるいは「出資に対する見返り」という形で配送される。では、我々の出資は何を対象にしているのか? それは製品ではなく、企業である。
「こんな魅力的な製品を生み出したこの会社を応援したい」
出資者全員がこの考えのもとに結束すれば、コピー製品に立ち向かえるはずである。
現実はそうなっていないというのは重々承知の上だが、少なくともテクノロジーの発展と同時にクラウドファンディング出資者の意識も成長しなければならないという筆者の持論は、これからも変える気はない。
【参考・動画】
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