森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 てるみくらぶの罪 (2/2ページ)
資金不足で自転車操業に陥るなかで、58人もの新規採用を決めてしまったのも、拡大戦略のなかにしか活路が見いだせなかったからだろう。
しかし、てるみくらぶを破産へと追い込んだ仕入れコストの上昇は、旅行業界を共通して襲っている環境変化だ。このまま行くと、第二、第三のてるみくらぶが生まれかねない。
だから、いまやらなければならないのは、消費者が支払った旅行代金を保全する仕掛けづくりだ。例えば、消費者の支払った旅行代金の半分程度を旅行が行われるまで、業界団体に預託するといった仕組みが必要なのではないか。
旅行業界は、学生に大人気の就職先だ。もし、今回のようなことが続けば、その人気も失われ、旅行業界自体が、信頼を失ってしまうだろう。