あの黒すぎる超黒塗料「ベンタブラック」の独占権を取得した芸術家とできなかった男性のバトルが勃発、ついにはこんな商品が一般販売に
光の吸収率はなんと99.8%、あまりにも黒すぎてブラックホールと化してしまう、世界で最も黒いを掲げている超黒塗料「ベンタブラック」だが、ひと騒動あったようだ。
ご存知のない方のためにこれまでのあらましを紹介しておこう。
・ベンタブラックの独占権をめぐり芸術家同士がファイッ!
英国人彫刻家アニッシュ・カプーア氏は、サリー・ナノシステム社が開発した超黒塗料ベンタブラックの使用について独占権を取得した。
それがすごく悔しすぎたのが、同じ英国人芸術家のスチュアート・センプル氏である。だもんだから、「世界で最もピンクなピンク」や「最もキラキラなキラキラ」などを開発し、「カプーア氏以外の誰もが購入できます」という文言をつけて一般販売を開始した。
それにはカプーア氏も黙っていなかった。
カプーア氏は負けじと中指を最もピンクなピンクに塗り、その写真をインスタグラムで公開したのだ。はいこれ、ある意味ファ●●です。
Anish Kapoorさん(@dirty_corner)がシェアした投稿 - 2016 12月 23 2:32午前 PST
・超黒戦争はまだまだ続く
二人の対立は更に深まった。そこでこの度、世界最黒の黒の最新バージョン「ベンタブラック2.0」の公開を受けて、センプル氏もまた最新の「黒の中の黒」を発表。その名も「ブラック2.0」だ。

センプル氏によると、最も色素が多い、フラットかつマットな効果が得られる黒系アクリル塗料だという。
ベンタブラック2.0と同じく、3次元の表面をまるで穴が空いているかのような見た目にしてしまうが、オリジナルの深淵を覗き込むような効果やベンタブラック2.0の光を吸い込んでいるかのようなクオリティには一歩及ばない。ベンタブラック2.0は分光計で計測できないほど黒いんだとか。
Vantablack S-VIS vs. VBx1 on a bronze and 3D printed mask set
センプル氏の「ブラック2.0」それでも今までの黒よりは黒々と黒い。製品のサイトによると、世界中にいる数千ものアーティスト、色の化学者、化粧品業界の専門家、建築用塗料の専門家らと協力して開発されたのだとか。

サイトには「たくさんの助言やサポート、励ましによって実現された超黒塗料はあらゆるアーティストの方が使用していただけます」とある。ただしアニッシュ・カプーア氏は除くとのお断りも。
ブラック2.0は、アクリル系コポリマー接着剤や光の反射を低減する最新の”マット剤”を含み、人体に無害なうえ、ブラックチェリーの香りまでついている。
サイトの説明によると、「一度塗れば、ほとんどあらゆる物(相当に輝きが強い物ですら)が超黒色に変わり、ほとんど光が反射しないベンタブラックと同様のブラックホール的効果」を得ることができる。
ただし世界で最も黒いわけではない。それでも「アーティストが実際に使用できるために、世界で最も黒い黒よりも優れた黒」であるとの声明は、むろん今後発表されるだろう。

この製品が欲しい方は、まずあなたがアニッシュ・カプーア氏でないこと、あるいはその関係者でないことをきちんと申告しなければならない。
お値段は11.99ポンド(約1,700円)。カルチャーハッスルストアサイトから購入することができる。
BLACK 2.0 - The world’s mattest, flattest, black art material

via:creators・nerdcoreなど/ translated hiroching / edited by parumo