大谷翔平「来季メジャーぶち壊し」5つの呪い

日刊大衆

大谷翔平「来季メジャーぶち壊し」5つの呪い

 順風満帆のはずだった野球人生に、初めての影が落ちる。球界の至宝は“試練”を跳ねのけ、チームとともに再びの栄冠と大願を成就できるか!?

 “球界の至宝”大谷翔平(22)と日本ハムファイターズが、試練の時を迎えている――。4月8日のオリックス-日本ハム戦の1回の打席でゴロを打ち、一塁ベースを駆け抜けた際、左太ももを負傷。途中交代したのだ。

 翌日の診断で大谷は「左太もも肉離れ」と診断され、戦線を離脱。「他にもクリス・マーティン、中田翔、杉谷拳士と、主力の相次ぐケガで戦力はガタ落ち。昨年日本一のチームが最下位に低迷(4月13日現在)するさまは、まるで呪われているかのようです」(スポーツ紙記者)

 昨年末の契約更改の際、「大谷の17年オフ メジャー移籍」を公に承認した日本ハムだが、そう安閑としてもいられなくなってきた。「大谷のケガが長引けば、最悪の場合、今オフ移籍もご破算になる可能性があります。メジャーの選手を見る目は非常に厳しく、どんなに有望であっても、リスクがあれば回避しますからね」(前同)

 大谷の足を引っ張り、昨年の覇者を悩ます“呪い”とは、いったい何なのか? 「一つには、やはり開幕直前に行われたWBCの呪縛でしょう。大谷は出場を辞退しましたが、チームは増井、宮西、大野、中田翔と4人のメンバーを供出。WBC出場選手によくあることですが、調整のペースが狂ってしまったのか、開幕後は宮西が防御率9.00と低迷、中田翔は打率2割で戦線離脱と散々です」(民放局スポーツ記者)

 大谷は右足首のケガを理由に出場を辞退したが、これも呪いとなって跳ね返っているという見方がある。「ケガを理由にWBCを回避したわりに、キャンプやオープン戦でバリバリとプレーしていた。そのため“WBCでケガをさせないための嘘なんじゃないか”とまで言われたし、負けた際も“大谷がいれば”との声が、常につきまとった。そんな声が彼の重圧になり、あの走塁を招いた可能性はあるね」(日本ハムOB)

 野球解説者の江本孟紀氏は、球団の管理体制も、このように批判する。「大谷のケガは、もともと昨年の日本シリーズのときに痛めたものだといわれています。それなら、オフの間は、じっくり治療に専念するべきでした。走塁で全力疾走できないなんて状態なら、そもそも出場させるべきではないですよ」

 第三の呪いは、昨年、ソフトバンクとの11.5ゲーム差をひっくり返しての逆転優勝にとどまらず、日本一を達成してしまったこと。

「あの優勝で“自分たちは強い”と勘違いすると、イメージと実際とのズレに戸惑い、調子を落とす。去年の日本一は“まぐれ”だったと反省しないと、ズルズルいってしまいかねませんよ」(前同)

 大谷の「二刀流」のツケもある。「ウチは彼を“二刀流”ではなく投手として見ているので、変な走塁などしてケガされたらたまらないと、ずっと思っていたんです。その不安が、まんまと的中してしまった」(メジャー某球団の極東担当スカウト)

 前出の江本氏も、このように語る。「もともと、投手と打者の両方をプロの高いレベルでやり続けることに無理があるんです。これまでは才能で、その無理をカバーしてきたわけですが、そろそろ限界と見るべきでしょう」

 昨年10勝4敗、打率.322、本塁打22本の活躍を見せた大谷だが、冷静に考えると、規定打席にも規定投球回数にも達してない、単なる「参考記録」。「球団は“本人の希望”と言いますが、週に1回しか試合に出られない投手専任ではなく、打者も兼任させることで集客したい球団の思惑もありますからね」(スポーツ紙デスク)

 ある意味、大谷のケガを招いたのは球団の経営体質だとも言える。いわば、これが「第四の呪い」だ。「日本ハムは、12球団の中で最もメジャーに近い球団経営をしています。親会社に依存しがちな日本球団の中で、独立採算を目指し、“利益の追求”に重きを置いているんです」(前同)

 日本ハムは現在、客席数約4万人の札幌ドームに本拠地を置いている。だが、実はドームは札幌市の所有物で、球団は1試合につき、使用料約1600万円を札幌市に支払う。これでは、ソフトバンクのような経営は到底できないのだ。

「そのため、<年俸3億円を超える選手は、原則として移籍させる><FA宣言した選手は引き止めない>というのが、日本ハムの不文律となっています。いくら人気のある選手でも、惜しげもなく他チームや海外に放出し、移籍金を手堅く稼ぐ球団なんです」(前出のスポーツ紙デスク)

 人気絶頂だった新庄剛志が引退を表明したときにも、それほど強く引き止めなかった日ハムは、その後も小笠原道大、糸井嘉男、そして昨オフの陽岱鋼など、人気選手を何人も放出している。球団史上唯一の「3億円超プレーヤー」はダルビッシュ有で、2011年の年俸は5億円だったが、これは例外中の例外。その翌年には、彼もポスティングでメジャー移籍を果たした。

 昨年オフの更改で大谷の年俸が2億7000万円と、優勝の立役者にしては意外に低く抑えられたのも、この不文律が存在するからだ。ちなみに、チームの顔である中田翔の年俸も、2億8000万円。この二つの金額に、日本ハムの強い意思が反映されている。そして、その年俸を大谷に受け入れさせるために球団が用意したのが、“17年オフのメジャー移籍を容認した”という公的な発表だ。

「球界では、“大谷入団時に交わされた契約にはサイドペーパーがあり、17年オフで大谷のポスティング移籍を認める項目がある”とささやかれていました。日本ハムの発表は、この噂を追認する形でしたが、わざわざ言わなくてもよかったのではないかという感は否めません」(前同)

 これが最後の「呪い」。必要以上にメジャーの目が気になる状況が生まれた。「日ハムにしても、大谷自身にしても、右足首のケガは大したことはないとアピールをしないと、メジャーに高く買ってもらえない。つい、無理してしまったのかもしれませんね」(スポーツ紙記者)

 4月10日に全米で放送されたCBSのドキュメンタリーでメジャー移籍に際して「個人的には、いくらいただけるとか、いくら少なくなるとかいうのは気にしていない」とコメントした大谷。まさに“今オフにメジャー行き宣言”となるはずだったこの言葉は、6週間ともいわれる長期離脱の前では、空しく響く。

「ケガが回復して今季移籍しようとしても、安く買い叩かれるかもしれない。だからと言って来季に延ばすと旬を逃す……というジレンマが生じ、本人のメンタルにも影響するでしょう。チームの成績そのものも下降する“負のスパイラル”に陥るかもしれません」(前同)

 開幕早々、いきなり緊急事態の続出で窮地に陥る昨年の覇者。5つの呪いを振り払って、再び浮上することはできるのだろうか……。

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