就活における最初の関門といえば、やはりエントリーシート（ES）でしょう。学生時代に頑張ってきたことや自分の長所・短所といったオーソドックスなものから、「この1ページを使ってあなたを表現してください」という一筋縄ではいかないものまで、さまざまなテーマでの文章作成が求められます。そんな就活生を悩ませるESですが、現役社会人は、かつて自身が作成したこの課題を振り返って、よくできたと思っているのでしょうか？ それとも、ダメダメだと思っているのでしょうか？ 今回、約150人にアンケートを実施して調べてみました。



■今思い返すと、就活のときに書いた自分のESは完璧に近かったですか？ それともダメダメだったと思いますか？

完璧に近かった　44人（29.0％）
ダメダメだった　108人（71.0％）

ほとんどが「ダメダメだった」と回答しましたが、約3割は「完璧に近い」と回答。今、就活真っ只中の方は、ぜひともその極意を教えてもらいたいものですよね。さっそくそれぞれの意見を見ていきましょう。

■完璧に近かった

●熟慮した作成した

・よく考えて書き上げたから（女性／23歳／金属・鉄鋼・化学）
・ESの準備にかなりの時間をかけて準備したし、何度も書き直したから今振り返ってもよくできたものだと思うから（男性／28歳／自動車関連）
・自分を紹介するために考えに考えて内容濃く作ることができたから（女性／22歳／建設・土木）
・ESにはとことん時間をかけたから（女性／25歳／その他）

●やり切った感がある

・思うところをすべて書けたと思う（男性／25歳／自動車関連）
・これ以上無理ってくらい全力を出せたと思っている（女性／25歳／アパレル・繊維）
・完璧なものを書いた自負があった（女性／27歳／アパレル・繊維）

■ダメダメだった

●適当に書いていた

・あまり熱心に書かなかった（女性／24歳／学校・教育関連）
・自己分析や企業研究が足りなかったから（男性／27歳／小売店）
・その志望する会社の深い志望理由が全然書けずに、なんとなく思いつきで書いた理由ばかりで、よく内定までいけたなとよく思ったので（男性／26歳／自動車関連）
・かなり適当に書いていました（男性／37歳／学校・教育関連）

●ありきたりだった

・就職相談の先生などに添削してもらいながら作っていたので、当時は完璧だと思っていたが、今思うともっと自分の特徴を打ち出すべきだった（女性／24歳／通信）
・ありきたりなことしか書いていなかったと思う（男性／24歳／食品・飲料）
・その当時はかなりよくできたと思ってたけど、今思うともっとオリジナリティが必要だったなと思ったから（女性／20歳／小売店）
・読み返してみると、当たり障りのない熱意のあまり伝わらない内容だったと思うから（男性／27歳／運輸・倉庫）

●ESで落とされたから

・何社も書類審査で落とされたから（女性／27歳／その他）
・ESの審査でたくさん落とされたから（女性／28歳／その他）
・なかなか面接までたどり着かなかったから（男性／30歳／建設・土木）

■その他

・完璧に近かった。先輩や友人にアドバイスをもらい、時間をかけて書いたから（男性／23歳／電機）
・完璧に近かった。面接官からも完璧と言われたから（男性／31歳／団体・公益法人・官公庁）
・ダメダメだった。実際に書いてみたとき、かなりできたと思っていたが、実際に自分が人事を担当したときに、以前の自分のようなエントリーシートだと全然心に残らないし、その他の人たちとほとんど同じで、見過ごされてしまうようなエントリーシートだったなと思ったので、かなりインパクトがなかったものだと思う（女性／27歳／その他）
・ダメダメだった。今考えると簡潔にまとめられていない（男性／28歳／金融・証券）

入社後人事担当に就き、自分がかつて書いたESの不出来に初めて気付いたという意見も。実際プロの目線に立って見てみなければ、わからないことも多そうですよね。

いかがでしたか？ もっとオリジナリティを出すべきだった、深い志望理由が書けなかった、などうまくいった人よりも「ダメだった」という人から、多くのヒントが提示された今回のアンケート。先輩方の「しくじり体験」を参考に、ぜひ、今後の就職活動に役立ててください。

文●ロックスター小島

マイナビ学生の窓口調べ
調査日時：2017年4月
調査人数：就活を経験した社会人歴5年目までの社会人男女153人（男性63人、女性90人）