満身創痍のロバが保護された。だがその時、このロバがある少女の救世主となることは誰もしるよしがなかった

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満身創痍のロバが保護された。だがその時、このロバがある少女の救世主となることは誰もしるよしがなかった
満身創痍のロバが保護された。だがその時、このロバがある少女の救世主となることは誰もしるよしがなかった

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 アイルランドの牧場でロバが保護された。保護当時、ロバのショックスはロープでつながれ横たわっていた。首の周りのロープはきつくまかれており、こすれで首は傷だらけだった。

 飼い主は良かれと思ってショックスの傷を消毒しようと漂白剤をかけた。それは傷は悪化させ、ショックスは全身ボロボロの状態となっていた。

 そんな満身創痍の状態だったショックスだったが、その後ある少女の救世主となる。

・ロバのショックスはロープでつながれ傷だらけで発見された


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 一旦保護されたショックスは、イギリスにあるThe Donkey Sanctuary in Birminghamという育児放棄や虐待を受けた動物たちをセラピーアニマルにする施設で暮らすこととなった。ショックスはそこで、セラピーアニマルになるための訓練を受けた。・ロバのショックス、言葉の話せない少女アンバーと出会う
 そして2013年、ショックスはアンバーという口のきけない2歳の女の子と出会うこととなる。

 アンバーは双子で生まれたが、早産だったこともあり生まれた時呼吸ができなかった。アンバーは緊急気管切開手術をうけた。

 首のあたりを切り呼吸が行えるよう気管にチューブを外科的に挿入する手術である。これによりアンバーは息を吹き返したが、その手術により声帯が傷ついてしまい、全く声が出なくなってしまった。

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 それに加えアンバーは脳性小児麻痺を患い、筋肉を正常に動かすことができない障害を持っていた。
アンバーは言葉が話せないだけでなく座ったり、寝返りを打つことすらも苦労していました。そんな私たちに友人がドンキーサンクチュアリのことを勧めてくれたのです。
 と両親は語る。

 こうしてアイルランドの牧場の片隅で傷だらけで発見されたロバのショックスと、言葉の話せない少女アンバーが出会うこととなる。

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・声が出せない少女と傷だらけだったロバとの出会い
 アンバーにとって、セラピーアニマルと出会うのは初めての体験だった。そしてロバのショックスにとって、アンバーは初めての患者だった。

 初めてのセラピー、初めての患者、互いに緊張もあったろう。それでも1頭と1人が絆を深めるのには時間も言葉もいらなかった。

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 両者が一瞬にした仲を深めたのは一目瞭然でした。互いにとっても思いやっている様子がうかがえました。

 ショックスは頭を垂れてアンバーが首に抱きつけるようにしてくれていました。アンバーはショックスに比べ体がだいぶ小さいので見ていて不安もありましたが、なんにせよお互いにぞっこんの様子で!引き離すことなんてできませんでした。
 当時の両者を見てスタッフはそう語った。

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ショックスはアンバーに勇気を与えた。その励ましによりアンバーはアンバー本人の中に眠っていた生命力の強さを取り戻し始める。

 ショックスの励ましで、アンバーは自らショックスに乗ろうと一生懸命がんばったのである。

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 大好きなショックスに乗ることのできたアンバー

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 アンバーはすごくうれしかった。そしてショックスも、うれしそうなアンバーを背に乗せることを誇らしく思っていた。

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 心と心が通じ合っていたショックスとアンバー

 お互いに痛みを知っているだけにその絆は強い。

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・3歳になったアンバー、声を取り戻す手術をうける

はじめての言葉は「ショックス大好き!」

 そうして3才の時、アンバーは声を取り戻す手術を受けることに。しかし話すには練習が必要だった。アンバーは訓練を開始した。

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 まだ言葉を発することができなかったアンバーは、2013年11月、ショックスの元を訪れた。ショックスに乗り一緒に散歩した。すごく楽しかった。

 そしてショックスとお別れの時、アンバーはついに言葉を発することとなる。初めて発したその言葉は、「ショックス、大好き!」である。

 それは今まで励まし続けてくれた友達への感謝と愛情を示す言葉だった。

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 「こんなに嬉しかったことはありません。」とアンバーの母親は語る。

 現在、アンバーは学校に通うようになり、日々強くたくましく成長中だそうだ。そんなアンバーの親友はもちろんショックス。学校が休みになると大好きなショックスに会いに来るんだそう。

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・アンバーの成長を支え続けるロバのショックス
 「アンバーはショックスの毛づくろいをすることも、ショックスを撫でることも、ショックスと施設の広場を散歩をするのも大好きなんです。アンバーもショックスも一緒にいる時間や抱っこできる時間を大切にしているみたいです。」とアンバーの両親はコメントしている。

 ショックスとアンバーは計り知れないほどの絆で結ばれている。ショックスが自分たちの娘に与えてくれたものに感激した夫妻は、傷ついたロバと声の出ない女の子の話を絵本にすることを決意したという。是非世界の人々に、セラピーアニマルのすばらしさを知ってほしいのだという。

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 ショックスとアンバー、1頭と1人は、決して華々しい人生のスタートを切れた訳ではなかった。しかし今、ショックスとアンバーの未来はお互いの絆により光り輝き始めている。

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via:Little Girl Who Couldn’t Speak Tells Therapy Donkey ‘I Love You’ translated kokarimushi / edited by parumo

 

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