球史に残る!「名監督たちの神采配」伝説プレイバック (4/5ページ)

日刊大衆

「逆転されてしまったソフトバンクの工藤公康監督も日本一にはなっていますけど、彼の意外性ある思いつきに、選手が置いてきぼりを食らっている場面がしばしばある。去年は、そのあたりの差が順位になって現れたんじゃないかな、と思ったりもします」(前同)

 ちなみに、件の栗山監督は、広島との日本シリーズ第6戦では、2死満塁での中田翔の打席で、大谷をネクストに立たせることで“威圧”し、相手バッテリーから押し出し四球を誘うなど、心理戦でも試合巧者ぶりを発揮している。「ハンカチ王子」斎藤佑樹への偏愛など、理解し難い言動もあるが、そこは栗山監督の人情なのかもしれない。間違いなく今世紀を代表する名将の一人だ。

 ところで、そういった選手と監督が見せる相互の信頼関係という部分では、昨年行われた、三浦大輔の引退試合におけるDeNAのアレックス・ラミレス監督の粋な計らいも記憶に新しいところだ。6回1/3、10失点という投球内容は、さらし投げといわれてもおかしくない。それでも、温かな涙と拍手に包まれたのは、何よりも、そこに偉大な選手へのリスペクトがあったから。これもまた、純粋な勝負とは違うベクトルの名采配と言っていい。

 昨季のプロ野球最大の話題といえば、25年ぶりにセ・リーグVを果たした広島カープだろう。緒方孝市監督の采配の特徴は、菊池涼介、田中広輔、鈴木誠也などの若手を重用すること。だが、その裏では、こんなやりくりをしていた。

「打率.300、19本塁打と立派な成績を残した新井貴浩ですが、もう年齢のせいもあって速球に弱くなっているんです。そこで、緒方監督は相手がエース級投手のときは、新井を控えにして打撃が崩れないように配慮していたんです」(広島担当記者)

 冷静にシーズンを見据え、優勝をものにしたが、“絶対に負けられない試合”では執念も見せた。「交流戦でソフトバンクと対戦した6月5日のことです。1回にソフトバンクが1点先制し、6回に広島が追いつくと、こう着状態に。広島は9回から抑えの中﨑翔太にスイッチします。その後、延長戦に突入すると、緒方監督は中﨑を続投させる。11回からはセットアッパーのジェイ・ジャクソンに交代し、こちらも2回投げさせる“男気継投”に野手が応え、その裏にサヨナラ勝ち。

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