天才テリー伊藤対談「権藤博」(1)投手は1イニングでヘトヘトに‥‥ (2/3ページ)

アサ芸プラス

テリー 大会前の強化試合はあまり調子が上がらなかったですよね? もしかして、あの時はまだチームがまとまってなかったんじゃないですか。

権藤 みんな「代表に選ばれたからには、変なプレーは見せられない」みたいな気負いというか、“繕い”があったんでしょうね。代表でもない台湾のプロ野球選抜にやられた時に、やっと目が覚めた感じです。

テリー 昨年の台湾リーグで4割打った、王柏融選手はすごかったですね。

権藤 ライト線、センターバックスクリーンオーバー、左中間、何を投げても打たれたんですよ。またこれがすごい振りでね、あれが練習の中ではいちばんハッとさせられたですね。

テリー それで本戦に入ったわけですが、実際取り組んでみていかがでしたか。

権藤 初戦のキューバは、資料映像を観るかぎり「まぁ大丈夫だろう」と思ってたんですよ。でも試合が始まったら、まったくバットの振りが違う。今回はどのチームも、バットの振りがすごくいいんです。

テリー 実際に見るのと、事前情報とは、まったく違うんですね。

権藤 ですから、先発ピッチャーを3、4人と中継ぎ、抑えをいっぱい入れて、1イニングずつ投げていきました。あの緊張感と独特の雰囲気で、みんな1イニング投げるとヘトヘトになって帰ってくるんですよ。

テリー へぇ~、そんな感じになっちゃうんですね。

権藤 その代わり30球以内で抑えてくれれば、次の日も投げられますから。

テリー みんな、ふだんは各球団のエース級じゃないですか。ピッチャーの精神状態として、1イニングだけの投球って、うまく頭が切り替えられるんですか?

権藤 何しろ相手が強いですから、切り替えないとしかたないわけです。

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