インドネシア・ジャカルタで働く日本製鉄道車両の勇姿 (2/2ページ)

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・同一の規格だからこそ

そこで導入されたのが、日本で走っていた中古車両。幸いにも、日本とインドネシアの線路幅は一緒です。

あとは多少の調整を施せば、ジャカルタの街を走らせることができます。現地市民にとって、日本からの中古車両は今や欠かせないものになりました。

日本とインドネシアの地形は、極めてよく似ています。両国とも環太平洋火山帯にある島国ですから、地形の中心部には山脈が走っています。そのため構造が堅牢で、信頼性も抜群という評判があるようです。

こんな話もあります。日本の大学生が、電車の中でスマートフォンを紛失しました。それは座席の隙間に落ちてしまったそうで、彼はその時に気づくことはできませんでした。

ところが、その車両は後日インドネシアに輸出されました。そしてジャカルタの鉄道会社で働く日本びいきの若い整備士が、たまたまそのスマホを発見したのです。この出来事が日本とインドネシアをつなぐ架け橋のひとつに昇華したことは、言うまでもありません。

・活かしてこそのテクノロジー

「ジャカルタの中の日本」は、市内各地に存在します。

我が国日本のテクノロジーに憧れを抱く市民も多く、ジャカルタでは日本関連イベントもたくさん行われています。ですが、技術は誇るものではなく活用するもの。我々日本人が今持っている技術は我々だけの尽力によるものではなく、またそれはひとつのツールにすぎないという側面もあります。どんなに素晴らしいものも、使い道を見出だせなければ意味がありません。

そうした視点に立った時こそ、インドネシアに輸出された中古車両の「真の価値」が見えてくるはずです。

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