【プロ野球】奇跡の大逆転劇で勢いに乗る阪神。リーグ制覇に向け「守り勝つ野球」を徹底できるか!? (2/2ページ)

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■金本監督の理想とするチームに仕上がりつつある

 では、広島をかわして阪神が首位を奪うに至った要因は何か?

 まずは、チーム防御率2.94が示すように投手力が安定していることだろう。

 先発陣はメッセンジャーを筆頭に、藤浪晋太郎、秋山拓巳、岩貞祐太、能見篤史の5人が試合を作っている。中継ぎ陣も桑原謙太朗、高橋聡文が要所を締め、8回、9回はマテオ、ドリスのドミニカンコンビがしっかり抑えている。

 投手陣は、先発から抑えまでの「勝利の方程式」ができあがっているのだ。

 また、打線は糸井嘉男、福留孝介、鳥谷敬のベテラン勢がいずれも打率3割台。「打つべき人が打つと勝つ!」というムードを作れているのが大きい。

 さらに、上本博紀、中谷将大、梅野隆太郎がポイント、ポイントでいい働きを見せている。昨季ブレイクした高山俊、北條史也、原口文仁は「2年目のジンクス」にぶち当たりながらも、徐々に調子を取り戻している。

 金本知憲監督が理想とする、ベテラン、中堅、若手がうまく融合したチームに仕上がりつつあるのだ。

■阪神は守り勝つ野球をしてこそ優勝が見えてくる

 阪神はこのままの勢いでペナントレースのテープを真っ先に切り、リーグ優勝を果たせるのであろうか?

 阪神のウイークポイントは、開幕から散々指摘されてきた守備だ。チームの失策数31はリーグワースト。記録に表れないミスを入れると、その数はさらに膨れ上がる。

 開幕からの破竹の勢いでペナントを制するかと思われた広島が、菊池のリタイアでリズムを狂わせたのを見ると、やはり「守りのリズムがいい攻撃を生む」という定石を思い起こさざるを得ない。

「野球は守りから」。

 今後、ますますのデットヒートが予想されるペナントレースにおいて、最後は守り勝つチームが制するように思えてならない。

 投手力には抜群の安定感がある阪神。バックがしっかり守って盛り立てれば悲願達成は夢ではない。

(成績は5月11日現在)

まろ麻呂
企業コンサルタントに携わった経験を活かし、子供のころから愛してやまない野球を、鋭い視点と深い洞察力で見つめる。「野球をよりわかりやすく、より面白く観るには!」をモットーに、日々書き綴っている。
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