人気のパフォーマンスグループ・EXILEが所属する芸能事務所のLDHが5月15日、大規模オーディション「ボーカル・バトル・オーディション5」を開催すると発表した。オーディションでは即戦力となるメンバーを発掘することを目的とし、これまでEXILEのTAKAHIRO（32）や、三代目J Soul Brothersの今市隆二（30）、登坂広臣（30）を発掘してきた。

　これまで開催された4回のオーディションでは、計10万人が参加したと言われている。オーディションを勝ち抜いてきたTAKAHIROや今市、登坂らは現在まで十分な活躍を見せているだけに今回のオーディションにも期待がかかるが、その一方で不安視する声も少なくない。

「LDHはここ数年、社内のパワハラ疑惑やレコード大賞の買収疑惑など数々のスキャンダルが報じられてきた。そのため、グループ全体の勢いもこれまでよりも下火になっているので、応募人数にも変動があるかもしれません。またこうした影響を受け、第一線で活躍する所属メンバー達に対しても、マスコミはスキャンダルの目を光らせているとも」（芸能関係者）

　今回のオーディション合格者には、今年1月に結成されたEXILEの世界（26）と佐藤大樹（22）がリーダーをつとめるパフォーマンス集団・FANTASTICSのメンバー入りが約束されるという。久しぶりの大規模オーディションの開催にメディアが沸く中、ファンの間では「これ以上メンバーが増えてもわからないんだけど」「EXILE軍団がさらに増員するなんて」「新グループの知名度を広げるところがまず先なんじゃない？」といった疑問の声が上がっているようだ。

■オーディション優勝者・塩ノ谷早耶香の”早期引退”の不安も

　またこうした大規模なオーディション開催が告知される一方で、LDHに所属していた歌手の塩ノ谷早耶香（23）が18日、引退を発表した。塩ノ谷は2011年にLDH主催のオーディションをきっかけに芸能界入り。2013年にメジャーデビューし、4年間で7枚のシングルと2枚のアルバムを発表した。引退の理由には、「芸能界という場所で自分がやりたいことをやり尽くしたと感じている」とコメントしている。

「たった4年でやり尽くしたということはありえないでしょうから、実際は利便上の引退コメントでしょう。知名度がまったく上がらず、思ったように売れなかったというのが妥当な理由でしょう。今は女性グループのE-girlsやその派生ユニットをプッシュしたい意向もあり、塩ノ谷を育成する余裕がなかったとも言われています。また大所帯のLDHでは大勢いる先輩たちを差し置いて露出させることは難しい空気があるとも」（前出・関係者）

　昨年は、自社のスキャンダルにてんてこ舞いだったLDH。塩ノ谷の引退にも様々な噂が囁かれているようだが、グループ拡大による逆襲はあるのか。注目していきたい。

文・阿蘭澄史（あらん・すみし）

※1974年滋賀県出身。フリー記者。某在京スポーツ紙の契約記者を経て、現在は週刊誌等で活躍中。主な著書に『真相！アイドル流出事件簿』（ミリオン出版）、『事務所をクビになった芸能人』（竹書房）、『芸能人のタブー』（宙出版）など。