カメラマンになるには 仕事内容と求められるスキル

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写真を撮影する人、またその職業を「カメラマン」と言いますね。最近では「フォトグラファー」という言い方も一般的になってきました。このカメラマン/フォトグラファーは、自営業者の人がほとんどで、いわば自分の腕だけで食べていく仕事です。今回は、カメラマンになるにはどうしたらいいのかを解説します。

■カメラマンになるにはカメアシから独立が一般的

カメラマンになるのに資格は必要ありません。極端に言えば、カメラマン、あるいはフォトグラファーといった肩書の名刺を作ればすぐにカメラマンになれます。しかし、それでは仕事は来ませんね。

カメラマンになるには、まずは師匠について仕事の流れや進め方を学び、その中で独立、というパターンが多いです。「カメアシ」といわれるアシスタントから始めて、その中でクライアント、雑誌などのメディアの担当者・編集者と知り合い、師匠の仕事の一方で自分の仕事もする、という流れです。そして力がついたら独立するわけです。

その師匠をどうやって見つけるかですが、これもまた人それぞれです。
かつては写真専門学校を卒業し、そのOBにつくという方法もありましたが、最近ではあまりメジャーとは言えません(ないわけではありません)。また、飛び込みでカメラマンに弟子入りしてそこで修業する、というのも一つの方法です。賞を受賞し、そこで注目されて仕事が来るようになった、といったカメラマンもいます。いずれにせよ、仕事をコンスタントに発注されるようになるには、忍耐と「腕」が必要です。

■カメラマンに要求される「修正の腕前」

写真はその字面どおり「真を写すもの」。真を写すにも腕が必要で、だからこそカメラマンという職業があります。

かつてはシャッターを押して紙焼き(あるいはデータ)ができてしまえばカメラマンの仕事は終わりでした。しかし最近のカメラマンには「その後」が要求されることがあります。「データの修正」です。デジタルカメラが一般的になり、プロのカメラマンが撮影する写真は全てデジタルデータとなっています。ですから、例えば『Photoshop』を使ってレタッチすればいくらでも修正が可能で、そのため、クライアントによっては「シワをなくしてくれないか」など修正要求が来ることがあるのです。

紙焼き・ポジしかなかった昔であれば印刷所にお願いするしかなかったのですが、現在は入校前のデータ時点で修正可能。そのため修正作業の依頼がカメラマンに来るというわけです。出版社によっては、編集者、またページ担当のデザイナーが修正を行うこともあります。昔と同様に「印刷会社さんにお願い!」なところもありますが、デジタル技術の進化によって、新たにカメラマンに要求されるようになった付加作業といえるかもしれません。

筆者が昔から付き合っているカメラマンの中には「絶対オレの仕事じゃない」と断る人もいますが、時代の流れには逆らえず、簡単なレタッチであれば引き受けるカメラマンが多いようです。いいカメラマンの条件に「レタッチ・修正の腕前」が挙げられる時代になっているのかもしれません。

筆者も編集・ライター稼業が長いので、取材でカメラマンと一緒に動くことが多々ありますが、カメラマンによって写真の上がりはずいぶん違います。ただシャッターを押すだけではなく、いい構図・画角を見抜くセンス、一瞬を切り取る瞬発力が求められるのです。「この人はいい腕だなぁ」と評価されたカメラマンには、「またお願いします」と仕事が入るようになります。その意味ではカメラマンは、口コミで仕事が増える職種なのです。

カメラマンになるにはどうすればいいかについて解説しました。いいカメラマンは常に求められていますが、しかし雑誌など紙媒体が減少している今、活躍の場が減っていることも確かです。カメラマンになるという決断は、かなりリスキーなことも覚悟しておくべきでしょう。

(高橋モータース@dcp)

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