ホリエモンが騙された?関係するアイドル企画が”サイト盗用”で物議に

頭は切れるが悪人に騙されやすい? アイドルオーディションサイト『星座百景』が5月20日、実業家の"ホリエモン"こと堀江貴文(44)監修のアイドル企画の公式サイトに対して「弊社サイトとデザインが酷似どころかソースまで一緒です」とTwitter上で抗議した。そしてプロデューサーの立場である堀江貴文の責任をめぐって、双方の意見が食い違っている。
■『星座百景』は怒り収まらず
騒動は20日に勃発した。『星座百景』サイドはTwitter公式アカウントにて、「堀江貴文氏プロデュースのアイドルサイトが弊社サイトとデザインが酷似どころかソースまで一緒です…思い入れの強い作品なので泣き寝入りはしません」とツイート。怒りをにじませた。
翌日、ホリエモンプロデュースアイドルの公式アカウントが同投稿に「大変申し訳ございません。サイトを削除させていただきました。ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません」と書き込み、公式サイト上に謝罪文を掲載。「ご指摘を受け確認したところ、当ホームページの制作において、星座百景様のウェブサイトの内容から盗用・剽窃していた事実が判明致しました」と全面的に非を詫びた。
総合プロデューサーの堀江に関しては「サイトの剽窃に何ら関与しておりません。また、サイトの発注及び管理には一切関与しておりません」と記している。堀江も「おれもむしろ被害者」「貰い事故」などとツイートし、自身も被害者であることを強調した。
しかし『星座百景』サイドは怒りが収まらない様子。一部メディアの取材に応じて「完全にトカゲの尻尾切りだと思います。(堀江の)その影響力を信じて入ってくる女の子もいるでしょうが、そんなスタンスではかわいそう」、「プロデューサーは最高責任者なのだから、堀江さんが出てくるべきなのでは。プロデュースではなく、名前だけ貸しているというのなら、はっきりサイトにも書いた方がいい」と非難している。
堀江は、過去にも“被害”を受けている。
2016年には、堀江はロシア製宇宙船「アルマズ・プロジェクト」にまつわる民間事業に50億円以上の投資を行うも、後に賠償請求に発展。裁判沙汰になって「宇宙ビジネス詐欺被害だ」と国内メディアに揶揄された。堀江は当時、別事業であるロケット開発(こちらは5月現在、民間単独・日本初のロケットとして開発が最終段階)と混同され、風評被害が拡大する恐れもあったことから、詐欺疑惑を直接取材してきた『週刊文春』(文藝春秋)を強く非難している。
そうした背景もあってか、今回の一件は賛否両論。激怒する『星座百景』サイドの売名説を唱える人もいる一方、「詐欺事件以降完全に金を毟られる側になっちゃった」「プロデュースしといて被害者面」「堀江お得意の炎上商法」と堀江へ口撃する人も少なくない。
「堀江さんの言い分も分かる。ただ堀江さんの場合、騒動全体からその発言・動向に至るまで人の興味をそそるエッセンスがいっぱいで、残念ながらメディアの格好の的。その分、堀江さんにとっては高い注目度がビジネスに好影響をもたらした面も少なからずあるはず。いわば持ちつ持たれつの関係。今回のアイドル企画に関しては今、出鼻をくじかれた状況。このままやっても、イメージがすこぶる悪い。もし企画を続行するなら、開き直って“ホリエモン礼賛アイドル”としてキワモノ路線でデビューさせるしかないのでは」(報道関係者)
世間を騒然とさせたライブドア事件以来、ビジネスで度々問題を起こす堀江。何をやっても注目されるのは、ビジネス界の寵児の宿命か。
- 文・阿蘭澄史(あらん・すみし)
- ※1974年滋賀県出身。フリー記者。某在京スポーツ紙の契約記者を経て、現在は週刊誌等で活躍中。主な著書に『真相!アイドル流出事件簿』(ミリオン出版)、『事務所をクビになった芸能人』(竹書房)、『芸能人のタブー』(宙出版)など。