ヒトの歯はフグの歯と同じ遺伝子から進化した(英研究)

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ヒトの歯はフグの歯と同じ遺伝子から進化した(英研究)
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 人間の歯はフグの歯を作り出すものと同じ遺伝子から進化したそうだ。

 『PNAS』で発表された最新論文によると、あらゆる脊椎動物は歯が生え変わる力を秘めているが、フグの歯の生え変わりに関与する幹細胞は人間のものと同じなのだという。

 英シェフィールド大学動植物学科のガレス・フレーザー氏(Gareth Fraser)は次のように述べている。

 「今回の研究は、フグのクチバシが形成される過程を調べることが目的でしたが、継続的な生え変わりを司る幹細胞と遺伝子が発見されました。これは人間を含む、一般的な脊椎動物の歯の再生に関連するものです。

 どんな脊椎動物でも歯の生え変わりに等しく受け継いできた幹細胞一式が関与しています。このことは、人間の歯がなぜ失われるのかという疑問を解く手がかりを得るために、適当に選んだ魚で今回のような研究を利用できるということでもあります」

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image credit:.sheffield

・人間の歯の生え変わりとフグ独特の歯の関連性
 フグの独特のクチバシは、進化による創造の最も極端な事例の1つである。この奇妙な構造は歯の生え変わりの過程が変化することで進化してきたそうだ。

 「クチバシは4本の長く伸びた歯堤でできており、これは繰り返し生え変わります。しかしそれが生え変わったときに抜けてしまうことはなく、元の歯と融合するのです。こうしてそこが盛り上がり、硬い獲物でも食べることができるクチバシが形成されます」

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image credit:Pufferfish | Also known as blowfish, which is a symmetric en… | Flickr

 研究に参加した博士課程の学生アレックス・ティエリ氏(Alex Thiery)は次のようにコメントする。

 「脊椎動物は実に多様性に富んでいますが、だからと言ってその発達過程までまったく違うということではありません。フグのクチバシの研究は、発達過程のわずかな変化が劇的な効果を与えたことを示しています」


via:pnassheffieldatlasobscuraなど/ translated hiroching / edited by parumo



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