知らずに食べてない? 乾燥肌を悪化させる食べ物
「乾燥肌をどうにかしたい」「スキンケア以外で乾燥肌対策を知りたい」……など、あなたは乾燥肌に悩んでいませんか? 今回は乾燥肌にいい食べ物や、乾燥肌を悪化させる食べ物について、美容皮膚科医・鈴木稚子先生の解説を元に紹介します。
■乾燥肌にいい栄養素って?
まずはじめに、乾燥肌の改善に効果的な栄養素はどんなものがあるのか見ていきましょう。
◇ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜を丈夫にし、正常な状態に保ちます。また、角質層のNMF(天然保湿因子)の生成を促す働きもあります。ビタミンAが不足すると、肌の抵抗力が低下してしまうため、偏った食生活にならないよう気をつけましょう。
◇ビタミンB群
ビタミンBには肌のターンオーバーを正常にさせる効果があります。特にビタミンB2とB6は、肌の代謝に欠かせない栄養素です。ストレスやアルコールはビタミンB群を大量に消費させる原因となるため注意しましょう。
◇ビタミンC
ビタミンCは水に溶けるため、血液によって全身に運ばれます。全身に運ばれたビタミンCは、コラーゲンの生成を促進したり、体内の活性酸素を除去したり、酸化した細胞内のビタミンEを元に戻す作用があります。そのほかにも肌の保湿・鎮静・収斂・除菌・美白などの効果があります。ビタミンEと一緒に摂取することで相乗効果があります。
◇ビタミンE
ビタミンEは肌の血行を促進し、新陳代謝を活発にします。また、細胞膜の脂質に存在し、細胞膜を活性酸素から細胞を守る働きがあり、人体を形成している約60兆個の細胞すべてにとって大切なビタミンです。
ビタミンEは脂溶性ビタミンのため、血液に溶けこんで全身に運ぶことができません。そのため、小腸で体内に吸収された後、「リポタンパク質」と呼ばれるタンパク質の中に吸収されて全身に運ばれていきます。タンパク質が不足していると、全身にビタミンEを運ぶことができなくなってしまいますので、ビタミンEと同時に、タンパク質も十分に摂取するようにしましょう
◇α‐リノレン酸
アレルゲン(ダニ・ホコリ)から肌を守ります。また、肌の炎症を起こしにくくします。
◇亜鉛
亜鉛は人の体に約2g程度含まれています。鉄の次に体内に多く存在する微量ミネラルです。 亜鉛は細胞分裂に深く関わっており、肌や髪の毛、爪などの健康を維持するのに必要です。亜鉛が不足すると肌荒れや、皮膚炎や湿疹などを引き起こしやすくなります。もちろん、乾燥肌にもなりやすくなります。
亜鉛はアルコールや加工食品に含まれる添加物を摂取すると、大量に消費されたり、吸収が阻害されて体外に排出されてしまいます。そのため以下に該当する人は、亜鉛を含む食べ物をより積極的に摂るのをオススメします。
<亜鉛を含む食べ物を積極的に摂った方がいい人> ・ダイエット中の人 ・ベジタリアンの人 ・お酒を頻繁に飲む人 ・玄米などの未精製の穀物を常食している人
■乾燥肌対策におすすめの食べ物
続いて、乾燥肌対策におすすめの食べ物について見ていきましょう。
◇アボカド
「森のバター」と呼ばれ栄養価の高いアボカドは、肌にもいい栄養素がたっぷり。ビタミンCやビタミンEが豊富に含まれています。
◇納豆
納豆のネバネバの主成分はポリグリタミン酸とムチンです。どちらも美肌効果が高いうえに分解されにくく、胃壁を守ったり腸内で老廃物の排出を促す働きがあります。
ポリグリタミン酸は、肌表面に膜を作ってバリア機能を高める、肌内部の細胞を活性化させてアミノ酸などの天然保湿因子を増やす働きがあります。
ムチンは、胃の粘膜が消化酵素で溶かされないように保護したり、胃腸を強化したりする働きがあります。消化・吸収を促進するので、必要な栄養分が体にしっかり届くようになります。
納豆は、これらの成分のおかげで肌を守り、本来のうるおいを保つ機能を回復させてくれる食べ物です。また、納豆に含まれる代表的な成分に「大豆イソフラボン」もありますが、女性ホルモンと似た働きをすることでコラーゲンの生成を増加させるため、肌の乾燥にとってもいいです。
◇アーモンド
アーモンドにはオレイン酸という脂肪酸が70%含まれています。オレイン酸は肌の細胞膜を保護し、有害毒素を排除する働きがあります。水分を保持する効果もあるため、肌を乾燥から守ります。またビタミンEも豊富に含まれています。
◇ブロッコリー
ブロッコリーにはビタミンA、B群、C、E、亜鉛などが豊富に含まれています。なかでも肌のダメージ回復に役立つ「βカロテン」を多く含んでいます。
◇かぼちゃ
かぼちゃにはビタミンC、E、亜鉛、β-カロテン、食物繊維などがバランスよく含まれています。かぼちゃを食べることで、効率よく乾燥肌を対策できます。
◇青魚
青魚に含まれるゼラチン質は、コラーゲンを豊富に含み保湿効果をアップさせてくれます。主に皮に付着しており、この部分を食べることにより摂取することができます。そのほかにもビタミンA、不飽和脂肪酸(DHA、EPA)、良質なタンパク質が含まれていて、乾燥肌を改善してくれます。
◇卵
卵には肌の乾燥を防ぐ脂質とタンパク質、ビタミンAなどが豊富に含まれています。特に卵黄に含まれる「ビオチン」という成分には、肌荒れを治す働きがあります。プロリンと呼ばれるコラーゲン構成に欠かせないアミノ酸も含まれています。
■乾燥肌を悪化させる食べ物
乾燥肌にいい食べ物もあれば、逆に乾燥肌を悪化させる食べ物もあるそうです。最後に乾燥肌さんは避けたい食べ物について紹介します。
◇カフェイン飲料
カフェインは利尿作用が高いうえ、体を冷やす作用があります。体が冷えると代謝が低下し、肌が乾燥してしまうため、乾燥肌の人はカフェイン飲料の摂取を控えましょう。毎日水分は十分に摂っているという方でも、その中身がコーヒーやお茶である場合は、乾燥肌を悪化させてしまいます。
◇ファストフード・スナック菓子
ファストフードやスナック菓子は、脂質が多く含まれるうえ栄養が偏っています。過剰摂取は代謝の悪化と肌の乾燥を招くため、なるべく控えましょう。
◇冷たい食べ物&飲み物
体を冷やす食べ物・飲み物をたくさん摂ると、代謝が悪くなり肌が乾燥しやすくなります。夏場はつい冷たいものを食べがちですが、肌を乾燥させないためにも常温で摂取するようにしましょう。
■まとめ
乾燥肌にいい食べ物や乾燥肌を悪化させる食べ物について紹介してきました。いかがでしたか? 乾燥肌に悩まされている……という人はまず、食生活の見直しから始めてみてはいかがでしょうか? 「カフェインやスナック菓子が大好き!」という人は、お肌のために摂取量を減らしてみてくださいね。
(監修:鈴木稚子)
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