子どもが“嘘泣き”をする5つの心理 上手な対処法を医師が解説

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育児中に子どもに「嘘泣き」をされた経験がある親御さんは、結構多いのではないでしょうか?

なぜ嘘泣きをするのか、原因が分からず戸惑ってしまうこともあるかと思います。

今回は、子どもの嘘泣きの心理や対処法などを医師にお話を伺ってきました。 子どもが嘘をつき始めるのは何歳くらいから?
2、3歳ごろから嘘をつくと言われています。

嘘をつくにはある程度の知能・思考力・コミュニケーション能力が必要です。
「この場面でこう言えば自分の利益につながる」と分からないと嘘はつけないからです。

したがって、嘘をつくのは心や頭が育っている証拠でもあります。 子どもが嘘泣きをする心理
■ 自分に注目して欲しい
■ 手をかけて欲しい
■ かわいそうと言って欲しい
■ 自分の悲しみや怒りを分かって欲しい
■ 要求を通したい

子どもがつい嘘泣きをしてしまうシーン
□ 友達やきょうだいとケンカをし、自分の分が悪いが、どうしても負けたくない

□ 怪我をして、泣くほど痛いわけではないのだが、親に「痛かったね、かわいそうに」と心配して優しくして欲しい

□ 悪いことをして叱られているが、素直に謝りたくない

□ 買って欲しいものがあるが正攻法では買ってもらえそうにない

□ 歯医者の治療や注射が嫌でどうしても逃げたい

など 嘘が多いと懸念される疾患
自閉症スペクトラム
自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害などは、うまく物事を処理できず、その場を取り繕うために嘘を重ねることもあります。

これは嘘をつくのが病気の本態ということではなく、嘘をついてごまかさないといけないほど生きづらいということなので、嘘を付いたら自閉症だということではありません。

ミュンヒハウゼン症候群
ミュンヒハウゼン症候群は周囲の関心をひくために体調不良を訴え、病気のふりをしたり、自分の身体を傷つけたりなどするという病気です。

その他
・虚言癖
・解離性同一性障害
・演技性人格障害(パーソナリティ障害)
・妄想性人格障害
・反社会性人格障害
・自己愛性人格障害
・統合失調症(幻覚がある) 子どもの嘘泣き、叱るのはダメ?
嘘泣きの見分け方
涙が出ないことなどで、普段その子どもと接している場合すぐ分かることが多いでしょう。

嘘泣きを叱った場合のリスク
子どもの気持ちを理解せずに泣いたことを叱るだけだと、子どもは理解してもらえなかった悲しみが募り、不満が溜まるだけになります。

泣く以外に自分の気持ちを伝える方法を教えるようにします。 子どもの嘘泣きの上手な対処法
心構え
子どもが泣いたことに親がうろたえず、泣いたから要求を呑むという対応はしないようにします。

コミュニケーション方法
泣きたい気持ち・泣いてでも伝えたい気持ちを理解し、泣かなくてもコミュニケーションできることを伝えます。

一人で気持ちを落ち着ける時間と場所を設けることも良いでしょう。

転んで嘘泣きしている時に、「かわいそうに」と言って親が慌てると、「僕はかわいそうなんだ、大変な状況なんだ」と思って本当に泣いてしまうこともありますので、「痛かったね、大丈夫だよ」と言い、泣き止めば「よく我慢できたね」とほめるのが良いでしょう。

最後に医師から一言
子どもの態度にどう対応すべきか迷うことは多いですが、あまり振り回されず、親がどっしり構えているほうがよいでしょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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