なぜドロ沼巨人軍はここまで転落したか!(1)ミスしたら極端な練習をせよ

アサ芸プラス

なぜドロ沼巨人軍はここまで転落したか!(1)ミスしたら極端な練習をせよ

 こんな惨状を誰が予想できたというのか──。75年の球団ワースト記録を42年ぶりに更新し、連敗記録を塗り替えてしまった高橋由伸巨人軍。汚名にまみれ、何もかもがドン底な状況からいかにはい上がることができるか。論客OB3人が集結して単刀直入に切り込んだ!

角盈男 今の巨人は緊張感がないね。だからプロらしくないミスが重なり、負けも続く。阿部慎之助のエラーで致命的な得点につながった試合があったけど、翌日特守したのか。本来、チーム内に「阿部さんでもエラーしたらこうなるんだ」という緊張感を持たせなきゃいけない。

西本聖 僕の時代はキャンプの投内連携で2球連続ボールだったら「明日から二軍へ行け。練習にならないから」と言われたこともある。今の巨人は、キャンプの時点からそういうことがないからね。

 俺らは練習が試合以上に緊張状態だったな。

西本 練習で重圧がかからないんですから、試合で「やらなきゃいけない」と思ってもなかなか力が出ない。

松本匡史 試合で失敗したらずっと特守をしてるかといったらそうではなくて、結局、一連の流れをこなしている。角が言ったように、守備でミスしたなら「その日の練習は守備だけでいい」と極端にしなければいけないよ。

 王さんが打てない時は早出してバット振ってましたよ。目の下にクマを作って。それを見ると「あの王さんが‥‥」と緊張しましたね。

西本 各担当コーチが選手に嫌われる覚悟で厳しくやらせていくべきなんです。勝つためにやっているんだから。

 長野(久義)は6月1日の楽天戦で、ど真ん中のストレートでバントを空振りしたよね。試合後、「僕で負けました」とコメントしていたけど、だったら姿勢で示さないとチームの緊張感がなくなる。翌日、どうしてたかは知らないけど、今後はたとえ移動日だろうと、コーチが(練習を)やらせるべき。

松本 球団はこういう情報は発表しないんだけど、長野はいろいろな面がよくないんだと思う。調子のいい時は好守を見せるし、打撃にも粘りがある。でも今は、変な体勢で捕球するし、打撃にも粘りがない。これは絶対、体のどこかが悪い。このままだといつまでたっても中途半端ですから、二軍に落とさないといけない。

 名前で野球ができたのはONの2人だけですよ。

松本 スパッと切り捨てて若い選手を使ってみる。ダメなら他の若手に機会を与えるべきですよ。

 レギュラークラスであの成績なら間違いなく二軍に落とされるよ。確かに戦力が厳しいといえばそうだけど、そこはベンチがやりくりをするところ。長野が復活しないとダメなので、再登録までの10日間は我慢する。重複しますが、「あの長野さんでも落とされるんだ」と思わせないと、チームに緊張感なんて生まれません。岡本(和真)を上げて外野に固定すればいい。二軍じゃ育たない。

西本 二軍にいたら、二軍の選手になってしまうんだよ。

 岡本は将来の4番、小林(誠司)も正捕手だというなら、リスクを背負わないと。俺らの時代でも、山倉(和博)さんが入ってきたら、レギュラーで固定するため、堀さん(堀内恒夫氏)がマンツーマンで付いて育てたんだから。

西本 経験とデータを持ったコーチが選手と一緒になってやっていくべき。それでダメなら重要な場面はベンチがサインを出せばいい。打たれたらコーチが責任を取ればいいんだから。

「なぜドロ沼巨人軍はここまで転落したか!(1)ミスしたら極端な練習をせよ」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2017年 6/22号西本聖角盈男松本匡史巨人スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る