太陽には”ネメシス”という双子の伴星が存在し、それが恐竜を絶滅に追いやったとする説(米研究)

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太陽には”ネメシス”という双子の伴星が存在し、それが恐竜を絶滅に追いやったとする説(米研究)
太陽には”ネメシス”という双子の伴星が存在し、それが恐竜を絶滅に追いやったとする説(米研究)

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 最新の研究が提示する証拠は、太陽には”ネメシス”という双子がいるという理論を裏付けているそうだ。中にはこれが恐竜の絶滅の原因であると考える専門家もいる。

 

 恒星に伴星が伴う現象については以前から知られていた。この度ハーバード大学とカリフォルニア大学バークレー校の研究チームが発表した解析結果によれば、ほぼすべての恒星は双子を伴って誕生するという。

・太陽の伴星「ネメシス」
 むろん太陽にもそれはあり、その名をネメシスという。これは太陽と同じ地点を軌道していたが、やがて銀河の彼方へ消え去ったと考えられている。

 ネメシスは未発見のままだが、すべての恒星に伴星があるのならば、今もどこかで存在しているはずである。

 ネメシスという不吉な名を与えられたのは、これが発射した小惑星が恐竜を絶滅させたという説があるからだ。
ネメシスはギリシア神話に登場する義憤の女神で、人間の傲慢や無礼に対する神罰を神格化した存在である。


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・ほとんどすべての恒星に双子がいる
 研究チームが調査したのは、ペルセウス座にある巨大な星雲の中で誕生したばかりの恒星である。数十年前、この恒星は高密度コアと呼ばれる卵型の繭の中で生まれたという仮説が提唱された。繭はいわば若い星の苗床だ。

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image credit:Bill Saxton

 ペルセウス座の分子雲もこうした星の苗床の1つで、地球から600光年離れた宇宙に50光年に渡り広まっている。

 「多くの星々が伴星を伴って生まれるという仮説は以前からありましたが、問題はそれがどのくらいの多さなのかということでした」とスミソニアン天体物理観測所のNASAハッブル宇宙望遠鏡研究員サラ・サダボイ(Sarah Sadavoy)氏は説明する。

 「私たちのシンプルなモデルに基づけば、ほとんどすべての恒星に双子がいるということになります」

 恒星がペアで誕生するという説はここ数年支持を集めている見解で、本研究以前にもそれを裏付けるような経験的証拠がいくつも発見されていた。

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 以前行われたシミュレーションでは恒星が2つ1組で形成されることが示され、また若い星ほど連星である可能性が高いという観測的事実もある。

 「おそらく大昔にはネメシスがあったのでしょう」とカリフォルニア大学バークレー校のスティーブン・スターラー(Steven Stahler)氏。

 「本研究は、連星が形成される仕組みやそれが初期の星の進化に果たす役割の理解へ向けた一歩です」 なお、今回の発見は今後別の雲でも検証する必要があるとのことだ。


via:arxivberkeleyなど/ translated hiroching / edited by parumo



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