百田尚樹『今こそ、韓国に謝ろう』よんでみた:ロマン優光連載86 (2/3ページ)
まあ、「日本人はそんなことしない」なんてことはなくて、日本人もやるんですよ。日本人だろうが、韓国人だろうが、他のどの国の人間だろうが、どんな民族だろうが、やる人はやるんです。それが人間です。無謬な民族なんていないのです。
各章の内容については特に触れる気はないのですが、一つだけ。『大朝鮮帝国史』の内容について歴史的にデタラメであると触れているのですが、この本って『桓檀古記』という偽書を元にして書かれた漫画ですよね。日本にも戦前に発表された『竹内文書』という日本起源説をとなえてるような偽書がありますよね。未だに『竹内文書』をはじめとする偽書を取り上げて、その内容は真実であるとするような本は多く出版されており、その内容を信じてる人もいるわけですが、たいていの人はデタラメだと感じると思うのですよ。『大朝鮮帝国史』もそんな感じのもんなのでは。それを真面目に論考していたらバカみたいに見えてしまわないか心配になりました。
ウリジナルとかいう侮蔑的なネットスラングを使っているのも、本気で真面目に論考してるのであればそんな言葉を使うべきではないと思いました。それをやったら、結局なんだかんだいっても差別してるだけだろうと思われちゃいますよね。私はゲスな人間なので思わずそう勘ぐってしまいました。ゲスの勘ぐりはよくない!
百田さんはあとがきで「それは戦後、一部(あくまで一部ということにしておきましょう)の朝鮮人たちが半島にいた日本人に対して行った鬼畜の如き所行です。」という一文を書いておられます。( )内の部分を書いたら、全朝鮮人が鬼畜の如き所行を行ったことになってしまうのではないでしょうか。百田さんのような大作家が文書の構造でミスをするとは思えないので、そう考えておられるのでしょうね。最初から悪意丸出しで正直にヘイト丸出しにしとけば、字数が減って楽だったのでは?
あと、具合が悪くなりそうな下品で差別的なイラストが多数掲載されていて、本文よりも印象が強く残ります。どれくらい具合が悪くなりそうかというと描いた人の名前とか思いだせないくらいです。本能が身の危険を感じて記憶を消去してしまったのでしょうか。