世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第227回 デフレ型経済成長 (3/3ページ)
2014年4〜6月期、消費税増税で物価が強引に引き上げられ、GDPデフレータは上昇した。一時的に物価上昇率が、対前年同期比3%を上回ったのだ。
とはいえ、その後は次第に上昇幅を縮め、'16年7〜9月期以降はマイナスに転じてしまう。消費税増税が物価あるいは「デフレ」に与える影響は、継続することが分かる。
現在、日本国民は継続的に消費「量」を減らしている状況にある。消費税が増税され、実質賃金が低下した以上、当たり前だ。2017年4月まで、日本国民は(うるう年の影響を除くと)何と20カ月連続で、実質消費を減らしているのだ。
国民が消費「量」を減らし続けている以上、日本国内の物価が上昇するはずがない。日本が消費税増税により「再デフレ化」したのは明らかだ。
ところが、デフレ型経済成長は、曲がりなりにも実質GDPが増えている(ように見える)ため、政治家や国民が「経済は好調だ」と勘違いし、肝心要のデフレ対策が打たれなくなる可能性が高い。
日本経済は、再デフレ化した。政府は「5期連続プラス成長」などとやっている場合ではないのである。
みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。