【世界の絶景】世界遺産のローマ皇帝の宮殿の中心、数奇な運命をたどったクロアチア・スプリットの大聖堂 (3/4ページ)
ところが、生前キリスト教を迫害した皇帝に恨みをもつキリスト教徒の手によって、石棺は破壊され、皇帝の遺体もいまだ行方不明のままとなっているのです。
自らの遺体の代わりに、自分が迫害したキリスト教の聖人がここに祀られることになるなんて、ディオクレティアヌス帝は夢にも思わなかったことでしょう。
現在はシンプルで力強い印象の天井は、かつてはきらびやかなモザイクで覆われていたといいます。

ディオクレティアヌス帝の権威を象徴するための飾りは排除され、キリスト教の祭壇や、宗教美術に置き換えられたため、皇帝の遺体が安置されていた当時と今とでは、ずいぶん様子が変わっています。

主祭壇の奥にある宝物室には、聖ドム二ウスの聖遺物や、司祭の衣装、聖杯などの豪華な宝物の数々が展示されています。
ペリスティルから階段をのぼったところにある、入口の扉も見逃せません。

1214年に制作されたオーク材の扉は、ロマネスク様式の彫刻の傑作として名高く、受胎告知からキリストの昇天まで、28の聖書の場面が描かれています。
大聖堂内部を見学したら、今度は付属の鐘楼にのぼってみましょう。13~14世紀に建設された高さ60メートルの鐘楼の上からは、360度のスプリットのパノラマが楽しめます。