ビートたけしの金言集「ラッシャーさんの“ウォークマン”事件!」 (1/2ページ)
「あいつは凄いぞ。初めて新車買う時、ディーラーの人に『あの~、下取りの時高く買いとってもらえる色って何色ですか?』って聞いて、好きでも何でもない色の車乗ってたんだからな」
「軍団が2チームに別れて山の中でロケやった時よ、義太夫がたまたまポケットに入ってたせんべいをかじったら、その音を察知した腹ぺこのラッシャーが、2キロぐらい先から歩いてきて、『義太夫さん、今、何か食べませんでした?』って聞いてきたんだから」
前回からの続きになりますが、殿が軍団さんとの蜜月な日々を語る時、一番よく登場する名前は、間違いなくラッシャーさんです。
端っこの末席にいるとはいえ、同じたけし軍団として、殿の記憶に強く刻まれているラッシャーさんを、本当にうらやましく思います。
好きな人の記憶に刻まれない人生なんて、そんなもの、何が人生でしょうか! つい興奮してしまいました。すいません。
で、殿がラッシャーさんの話をされる時、必ず出るエピソードが「ウォークマン事件」です。
殿が普段使用されていたウォークマンを、ラッシャーさんが一時預かり、また殿に戻した時のこと──。
「何かウォークマンの調子がおかしいからよ、『おい、ラッシャー、これぶつけたりなんかしなかったか?』って聞いたら、『いえ、そんなことしてません!』って、やたら強く言うんだよ。だけどやっぱりなんかオカシイんだよな。それでウォークマンを置いてトイレ行って出てきたら、ラッシャーの野郎がトイレ前で土下座してんだよ。『何やってんだ、お前?』って聞いたら、『殿、わたくし、嘘をついておりました。申し訳ございません!』って床に頭をこすりつけながら謝ってんだよ。どうやらあいつ、ウォークマンを落としたらしいんだけどよ、何もウォークマン1個でそこまでやることねーだろ。あれには笑ったな」
とにかく、殿の中でラッシャーさんのネタは尽きることがありません。