中日 閑古鳥&チーム低迷で急浮上した闘将・星野仙一カムバック (2/2ページ)

週刊実話

ドラゴンズにとってドル箱だった巨人も9.3%減の3万9862人で、かつてのお荷物球団であるDeNA、ヤクルトはそれぞれ5.6%、27.5%と数字を伸ばしており、セ・リーグにおいてはドラゴンズの独り負け状態なのです。営業面ではすでに“危険水域”に入っています」(地元テレビ局)

 そこで急浮上してきたのが、かつての“闘将”星野待望論である。星野氏は大島派の代表的存在だが、小山派のドン、白井オーナーと折り合いが悪く、'01年オフに阪神監督に転身した経緯がある。だが、大島家が中日新聞社の中枢に復帰したことで、監督招へいの動きが一気に活発化しているのだ。
 星野氏も、中日新聞本社の動向は察知している。ナゴヤドームで行われたオールスター第1戦の試合前、野球殿堂入りの表彰式で、「甲子園も仙台もいつも満員。ここだけがガラガラ。もっとドラゴンズを応援して下さい」と、古巣のファンへ声をからげて訴えた。復帰へ向けた強烈なデモンストレーションである。
 「絶大な人気を誇った星野氏が中日の監督を追われたのは、海外キャンプや大型補強で、球団経費が莫大に膨れ上がったのが一番の原因。その反省から、落合時代に選手年俸を大幅に削り、FA選手獲得を見送り、ドラフトも省エネですごしてきた。落合氏の手腕は高く評価されたが、その反動で選手層が薄くなり、選手の士気もファンのボルテージも下降。そこで大島派が蜂起して、もう一度、星野氏の下で、強くて人気の高いドラゴンズを取り戻そうとしている」(中日OBの野球解説者)

 現在、東北楽天の球団副会長を務める星野氏だが、チームは今季、リーグ優勝が濃厚。つまり、花道を飾るには最高のタイミングだ。健康面や年齢の問題もあり、監督ではなく、GMとしての復帰も検討されているが、1シーズン限定の監督復帰も期待視されている。
 ドラゴンズでは落合、谷繁元信、森と外様監督が続いたことで、他球団のコーチばかりが優遇されてきた。星野氏が中日を去った後、この15年間で生粋の中日OB監督は高木守道氏が指揮を執った2シーズンだけ('12、'13年)。とりわけ大島派のOBたちはコーチにも就けず、不遇の時代が長く続いていた。それだけに今回のチャンスに賭けているのだという。
 大島派の象徴である星野氏の監督復帰で、大きくドラゴンズの流れを変えることができれば、立浪和義、山本昌らの「名球会組」が監督に続いて就任可能。昨年、谷繁監督が成績不振を理由に休養に追い込まれたのは8月9日。お家騒動の「Xデー」が近づいている。

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